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10月9日 夜の道を歩く【今日のものがたり】
私は朝より夜のほうが元気なのかもしれない。
夜は暗くて、怖いと思うことは朝より多い。なのに、なんだか、気持ちは夜になると元気になる。心がそう感じる。
夜の道をただ歩く。
空を見あげてみる。このあたりは晴れていても星はほとんど見えない。今日はそれに加えて雲もでていた。
星空を見たかったわけではないので、空に文句はない。本当にただ、見あげてみただけだ。
昨日のことを思い出す。
休日の前夜はどうにもだらしなくなる。
何かをしていて、うとうとして、ああ、このまま寝たらヘンな時間に目が覚めて中途半端にもう一回寝て、昼前に起き出して、なんだか身体が重いなってなるのに。
そこまでわかっていながら私はその通りの今日を迎えて、いつもの朝食をお昼の時間に食べて、録りためていたドラマを見て、緩くなった涙腺を自覚して、そうしているうちに夜がやってきた。
重いような気がしていた身体も、それほど重くはなくて、夜道を歩く足取りは思いのほか軽い。
来週こそは休日前夜ぐらいちゃんと寝よう。
ただそれだけのことだ。
それだけのことと思っているのに、思い続けて季節は秋になった。
私の休日がもうすぐ終わる。