3月21日 本当は映画を楽しみたいのです【今日のものがたり】
私は映画館が嫌いというわけではない。
見たい映画があれば、映画館でみたいという気持ちはある。
今も、気になる映画が何本かある。
しかし私には少々やっかいな事情があり、気軽に映画館へ行けないのだ。
以前私は、90分という通常の映画に比べるとやや短めのアニメ映画を映画館で見た。パステル調の彩色がキャラクターたちの可愛らしさを引き立たせていて、ぬいぐるみをもふもふしたくなるような映画だった。でも、内容はなかなかに辛辣で、でも最後は笑顔になれる素敵な物語だった。
そう、物語は良かったのだ。
良くなかったのは私だ。
90分という短さだったのに、あろうことかアレが押し寄せてきて、最後のクライマックスシーンが、めちゃくちゃ良いこと言ってるのに、私はアレが我慢できなくて……本当にもう……なんで?
エンドロールで席を立とうかと何度も思った。物語は終わった。ちゃんと見届けた。シアターを出ても問題はない。しかし私には、映画は始まったらエンドロールが終わるまで席を立たないというマイルールがあって……うん、本当にもう……なんで?
シアター内に照明がつき、あの場所へ気持ち……ではなく本気の早足で向かったのは言うまでもない。
そうです。この日以来、私は映画館で映画を見ることを躊躇うようになってしまったのです。はい、笑ってください……自分でも本当にもう……苦笑いするしかなくて。
90分の長さが我慢できないってどういうこと?
始まる前にちゃんと行ったし、映画が始まってからは3回くらいしか水分補給していないんだよ?
これじゃあ、120分の映画なんて……。
でも、だからといっていつもアレが来るわけではないのだ。120分を超えていても大丈夫なときは確かにあったし、これはきちんと統計を取り、対処の方法を考えたほうがいいなと思い始めているところだ。
現時点で、季節が関係しているのではないかと少し疑っている。
そう、寒いと近くなるもの、でしょう?
90分で我慢できなかったとき、あれは12月下旬のことだった。寒い日だった。だから私は90分で……
と言うことでもう少し暖かくなったら、私は映画館に行こうと考えている。この予想が合っているのかどうか、自分で確かめるために。