【詩 vol.10】夜に溶けてく
今日もため息が夜に溶けていく
寝ればわすれるよっていうが
眠れればよいほうだ
鉛のような身体を動かし
今日も眩しい太陽に
気合いを入れられる
プレッシャーという鎧をまとい
揺られる電車で潰される
1本の缶コーヒーの甘さが
ほんの少しの優しさをくれる
目標なんて目の前の生活
働いて食べて寝るだけなのさ
帰ってきてからの
YouTubeとSNS
くだらないと
つまらないと
感じることも
たまに染みたりして
だんだんとゆるくなってる
目尻も頬もお腹の肉も
涙も
身体も心も弱くなってる
ビールで洗い流して
また重く床につく
そして今日も
ため息が夜に溶けていく