【声劇台本】夢野ヒカリの人生相談室【男1】
【LIVE配信者のためのざっくり利用規約】
・台本タイトル、作者名を明言すること。
・自作発言ダメ絶対。
・過度な改変はせず、台本を大事にすること。
・あとでいいので[利用規約]をきちんと確認してください。
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上演時間(目安):10分(約1800文字)
登場人物(参考情報):夢野ヒカリ
男性。オネエさん。
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――― タイトルコール ―――
『夢野ヒカリの人生相談室』
――― オープニングトーク ―――
こんばんは~★
みんな元気?
アタシ? アタシはもちろん、元気よ♪
というわけで、今日から新しい番組が始まりました。
その名も『夢野ヒカリの人生相談室』!
もちろん担当はアタシ、夢野ヒカリよ。よろしくね☆
この番組は、リスナーのお悩みにアタシが答えていくっていう、まあ、よくあるスタイルのお悩み相談のお時間みたいなものよ。うん。
え? 説明が雑? だって他に言いようがないじゃない。
ま、細かいことは気にしない気にしない!
それじゃ、さっそく、
『あなたの人生、ヒカリがキラキラにして あ・げ・る ♡』
――― 人生相談室 ―――
改めまして、『夢野ヒカリの人生相談室』へようこそ。
人の数だけ悩みはあるの。ううん。人の悩みはひとつじゃないから、人の数の何倍もの悩みがあるわね。
そんなたくさんのお悩みのひとかけらでも、アタシの光で明るく照らしてあげられたらうれしいわ。
さて、今日の悩める子羊ちゃんは、どんなお悩みを抱えているのかしら。
『ヒカリさん、はじめまして』
はい、はじめまして。
『ボクは、ヒカリさんにすごく憧れています』
あら、ありがと。
『というのも、ボクは、普段は自分を偽っているからです。
ボクは今、こうして「ボク」と書いていますが、女です。学校では、「私」と言っています。
でもボクは、本当の自分の一人称は、「ボク」だと思っています。だから、学校で「私」と言ってしまう自分が、好きではありません。
本当は学校でも「ボク」と言いたい気持ちがあるのに、からかわれたり、バカにされたり、嫌がられたりするんじゃないかと思うと怖いです。
ボクは、どうしたらいいですか?』
そんなの自分で決めなさいよ。
あらヤダ。ごめんなさいね。言葉足らずだったわ。足りなすぎね。失礼。
例えばランドセルとか、昔は「女の子は赤」「男の子は黒」っていうのが当たり前だったじゃない?
でも今は、いろんな子がいろんな色のランドセルを背負ってるわよね。
あの光景、アタシ好きなの。
そのうち、一人称もそんな風になるかもしれないわね。
学校生活の中で、男の子は「僕」や「俺」、女の子は「私」っていうのが当たり前のようになってるわよね。
でも、社会に出ると、男の人でも「私」って言ったり、男性でも女性でも、必要に応じて「わたくし」って言ったりするのよ。
TPOってやつね。
アタシは、学校で自分のことを「ボク」って言う女の子がいても構わないと思うわ。
でも、少なくとも今はそれが少数派である限り、変わった子だと思われたりする場合もあるのは確かね。その覚悟ができるかどうかは大切よ。
例えば、学校内でお友達と遊んでいる時には「ボク」って言ってても受け入れられたとして、学校行事で発表か何かするときにはやっぱり「私」って言った方がいいと思う。これがTPOによる使い分けかしら。
決めるのはあなた自身よ。たくさん考えて、そして自分が一番いいと思う道を選んでね。
誰かに決めてもらった道を歩くと、何かがあった時につい誰かのせいにしてしまうの。それって無様じゃない?
最後に決めるのは自分。責任を取るのも自分。その方が、カッコ良いと思うわ。
なーんて、アタシは総理大臣の前でだって、アタシって言うけどねぇ!
TPOなんて、アタシが決めるのよ!
――― エンディングトーク ―――
いかがだったかしら? 少しは誰かの光の欠片になれたかしら。
最初のお悩みにしては、スタッフもなかなか重たいのをチョイスしたわね。
え? これしかこなかったの? ホントに!?
やぁねぇ。宣伝不足じゃないの?
ちょっとみんな、もうちょっと気軽なお悩みから送ってちょうだい。
あん。うそっ。どんなお悩みでもいいわ。たくさんのお悩みに答えていきたいから、どんどん送ってちょうだいね。待ってるわ。
そりゃもう首をなが~くして待ってるから! よろしくね♪
ちなみにアタシの今日のささやかなお悩みは、この後ビールを買って帰るかどうかよ。
この収録深夜なのよ。帰ってからビールなんて飲んだら太っちゃうじゃない?
でもやっぱり仕事の後の一杯は最高よねぇ。
あーん。どうしようかしら。迷っちゃう!
あなたなら、どうする?
それじゃあまた次回、『あなたの人生、ヒカリがキラキラにして あ・げ・る ♡』