命の期限と心配性

さて、今回は2人をお迎えした日からのことを
振り返りながら書いてみます。
過去のことなので口調が変わりますが悪しからず~。



にこ と あるが我が家に来たのは
6月の上旬。
保護してくださった方から引き取るために
ものすごい暑い中、遠方まで空のゲージを抱えて
ひとりドキドキしながら向かった。

無事に会うことができ、引き取ってから
急いで電車に乗り込み座った助手席で
改めて初めてまじまじと2人を覗き込んだ。

「はじめまして。今日から私がお母さんよ」

そう彼らに伝える前に絶句した。
思っていたよりもずっと小さく
思っていたよりもずっと弱っていた。
確かに話もたくさん聞いていた
経過だってずっと聞いていたし
写真も送ってもらっていた。
だけれど、私の認識よりもずっとずっと
状態が悪かったことに戸惑いが隠せなかった。

画像1


これが車内で撮った初めての2人の写真。
毛はバサバサで声も弱々しい。
オマケに目は腫れ上がって開くこともままならない。
これは、こうしちゃいられない。
私は電車を降りたらそのままタクシーを拾い
家の最寄りの動物病院へ救急の予約を入れた。
こむききのかかりつけ医は、その日がお休みで
でも翌日まで待てる状態でもなかったので
その近くの別の病院へ行くことにした。

タクシーの中でドキドキドキドキ
自分の心臓の音が鮮明に聞こえて目の前がクラクラした。
その時に2人を見つめた自分の視界に何か映った。
ぴょん!

·····ノミだ。。

私は2回目の絶句。
引渡しの時にノミは完全にもういません!
と聞いていた。
何度も念を押して聞いたし、なんなら目の状態も聞いた。
でもその方が行っていた動物病院では市販薬でいいと言われたのと
今日持って来るの忘れたので心配なら病院に行ってもらえたらと。
うーん。
と思いながらも、まぁ今から診てもらえるし!
と強制的に焦る自分を落ち着かせた。


タクシーが着いてすぐに診てもらえることに。
ゲージから、あるを出した瞬間
「あー。この子ももうダメかもしれんね」
とその時の獣医師が一言目に言った。

絶句三回目。

今この子は一生懸命に生きているのに
いま初めて会った人に命の期限を予測されるなんて。
ヒトでもそうだけれど、他人に自分の人生の終わりを
一言で伝えられてしまうのって悲しい。
とぼんやり思いながら何も言えないでいた。


結局、ノミはわんさかいた。
目も酷いみたいで目薬を処方してもらった。
にこ は大丈夫そうだけれど、あるは分からない。
お腹がパンパンに膨れていて
こんな状態じゃたぶん難しいと思う。
との見解だった。


帰宅して、ほっと一息つきながら
とりあえず2人にごはんを食べてもらい
おうちに慣れてもらうまで、ほかの病気などが分かるまでは
先住猫の、こむききが立ち入れないようにサークルの中にいてもらうことに。

画像2


小さいなぁ·····。
一体、何回ひとりごとを呟いたか分からない。


一日様子を見てまた来るようにとのことだったので
翌日、また同じ病院へ行った。
レントゲンの結果、ある のお腹がパンパンな理由は
全部うんちだった。
ひどい便秘で、それゆえに栄養も行き渡っておらず
このような状態なのだと。
なぜ便秘になっているのかは分からないと。

とりあえず、生理食塩水を入れてもらったが
上手く出ずにとりあえずまた様子を見てください
とのことだった。
うんちが出ないと毒素もまわるからと、焦る言葉を添えて。


にこ はよく食べるしゲージからも脱走しようと
ジタバタ暴れまわっているけれど
ある はあの手この手を使っても量は食べられない。
うんちも、気張っている途中で力尽きて
ぺしゃっとトイレの中で座っているので
コットンでおしりをトントンして促したり
綿棒で少しだけ刺激したりしていた。
そして、ほとんどずっと寝ている。
ごはんと排泄の時だけ起きてきて
あとは本当にずっと寝ている。
赤ちゃんだからと周りは言うものの
ほんとに?ぐったりしてない?
と思わずにいられないくらい肩で息をしていた。

画像3

病院で頂いた目薬の即効性はすごくて
一日で腫れが引いてぱっちりと目が開いた。

あら、二人ともおめめ大きいね!

まじまじと初めて見た可愛らしい瞳に
改めて心を奪われた。
ある は小さいけれどギリギリだけれど
瞳の奥は、しっかりと生きようとしている。
私が信じないと。
そう自分に言い聞かせるのに精一杯だった。

と言うのも私はもともと超がつくほどの
心配性、そしてメモ魔だ。
ふたりが来た日からほぼ眠れず
1時間おきに目が覚めたり
自分が「ある!!!ある目を覚まして!!」と
叫んでいる夢さえ見た。
目が覚める度に生きているか確認をするのも
本当に精神的にきつかった。
そして、毎日逐一
彼らの変化や食べたもの排泄回数や排泄状態を全て記録した。
記憶は薄れていくし忘れてしまうこともあるから
獣医師に伝える時に的確に伝えられるし
昨日との変化もよく分かる。
今となっては、こうやって思い返す材料にもなるし
実際に変化にいち早く気づけたこともあったので
良かったのだけれど我ながらよくやるなと思う。


長くなりそうなので続きは次へ。
ではまた🐈

yuki

#猫 #ねこ #子猫 #捨て猫 #日記

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