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抜け落ちた熱

子供の頃から本が好きで、空想家で、でも、文章を書くセンスは無かった気がする。作文や、読書感想文なんか見れたものじゃ無かった。それでも書きたかった。いつか書けるのではないかと思っていた、信じていた。でも、こんなにも書けない。書いても書いている気がしない。これが産みの苦しみだというもので、皆、いつも苦しいのだろうか。書かなくなったら苦しくはなくなったけど、なにかを忘れてきたような、失った気がして。熱が抜け落ちたのかもしれない。最後になりたいものだった。それも叶わない。

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