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Mー1グランプリ2023を見ながら採点してみた

今年もMー1が終わった。

2015年のトレンディエンジェルの優勝回くらいから、毎年生放送で見るようにしている。

私は賞レースが好きなのだ。アカデミー賞、芥川賞・直木賞。
ノーベル賞も賞レースと言えるだろう。

賞なんて実力と関係ない、くだらない、という人もいそうだが、賞を取るかどうかでその後の人生は変わる。

村上春樹だって芥川賞を逃している。賞は時の運によるところも大きい。

さて、Mー1は全お笑い芸人が人生を賭けて挑む夢の舞台。

全国に名前が売れる効果は賞金の1000万円以上の値打ちがあるだろう。

さて、今回も決勝は全部見た。敗者復活戦もBブロックの途中から見た(ナイチンゲールダンスの歌ボケは面白かった🤣)。

審査員の採点はこちら。

得点差は松本86-93(7点)、礼二89-94(5点)、ともこ89-96(7点)、塙89-93(4点)、富澤88-97(9点)、大吉87-95(8点)、邦子87-98(11点)。

塙がMー1ドッキリでやらかしたのは、番組冒頭の松本人志の匂わせ発言を聞き、検索して知った。

その一件ですっかり弱気になったのか、すべての採点が4点以内というのはいただけない。
91点と93点をそれぞれ3組につけている。これでは採点しているとは言えない。

前回真空ジェシカに最高点をつけた山田邦子は今回もメリハリの利いた採点。
やはりトップとビリの差は10点以上つけるべきではないか。

今回の塙みたいに前回採点幅の狭かった博多大吉の採点が改善。

前回は優等生的発言が目立ったが(低い点数なのに面白かったと演者を褒めるなど)、今回は採点の理由を一番丁寧に述べていた。

やはり採点するからには感覚的な点数ではなく、理由をきちんと説明してほしい。
出る側は人生がかかっているのだから。

松本人志はいつもボケて誤魔化す癖があるが、今回は採点の根拠をわりと話していたように感じた。

海原ともこは大阪ではポスト上沼恵美子的な大御所。
最初の方のコメントこそ緊張を感じさせたが、すぐに番組の空気に馴染んでいたと思う。

個人的には今回初めて存在を知ったヤーレンズがめちゃくちゃツボにハマって面白かった。
だが、最終決戦のネタの爆発力でいったら令和ロマンに劣ったかもしれない。

とはいえ、私はヤーレンズや真空ジェシカみたいな芸風が好きだ。

以下、リアルタイムで見ながら書いた感想と私の採点。

決勝

1  令和ロマン 91  

交差点でぶつかる高校生

設定は面白いけど、ボケの畳みかけがくどく感じた。

2  シシガシラ 85  

ハゲとコンプライアンス(看護婦やスチュワーデス)

コンプライアンスを扱ったことで、かえって「ハゲ」で笑いづらくなってしまったのではないか。
ハゲネタしか持ちネタがないらしいが、お坊さん漫才とかいいかも。

3  さや香   81  

ホームステイ(エンゾ)

私は怒鳴る、がなりたてる系のお笑いが大の苦手(錦鯉やランジャタイ)。
力任せに勢いで押してるだけで、台本だけ読んだら全然面白くなさそうと思ってしまった。

4  カベポスター 83  

校長をゆする

カベポスターのネタは毎回地味すぎる。つかみがあまりにも長い。

5  マユリカ 92  

夫婦喧嘩

「尾木ママのサイン集めてる」が一番ウケた🤣
さや香と違って、絶叫するのはツッコミだけなので、2人の温度差が面白く感じた。

6  ヤーレンズ 98  

大家さんに挨拶

ボケの数がマシンガン並み。凄すぎる。
そのすべてが高いクオリティ。
おばさんキャラが最高。
ツッコミの人のボケ方も面白かった。猪木のシーンとか。

7  真空ジェシカ 94  

Z画館

ユニークな世界観が魅力。構成が巧み。台本だけ読んでも面白そう。
審査後に「邦子さんもああ言ってたんで」って川北さんが言ったのはボケだと思うのだが、わりと真面目に怒られてて気の毒だと思った(今年は周りの空気と噛み合ってない感じがした)。

8  ダンビラムーチョ 80  

人間カラオケ

まったく笑えない。つかみが異常に長い。

9  くらげ 80  

サーティワン・サンリオ・口紅

大吉さんも言ってたけど、同じパターンだけでよく4分やろうと思ったね😓
ミルクボーイも型があったけど、もっと変化に富んでた。

10  モグライダー 88  

空に太陽があるかぎり

発想は斬新で面白いのだが、展開が面白くない。
同じ発想をヤーレンズがネタにしたらもっと面白くなりそう。

最終決戦

1  令和ロマン 

クッキー工場

ネタの勢いは凄いと思うが、好みではないんだよなぁ。
ボケの人が今大会とても伸び伸びしてましたね(審査員とのやりとり含め)。
その辺の余裕も優勝につながったのかも。
舞台の上で自由自在に遊んでる感じがした。

2  ヤーレンズ 

麺ジャミンバトン

面白いんだけど、決勝のネタよりは落ちたかな。
でもミルクボーイみたいに同じ型の焼き直しを持ってくるのではなくて、全然違う雰囲気のネタなのはよかった。
細かいボケがいちいち刺さる🤣
最後の締め方が面白さよりうまさを感じさせてしまった。
Mー1は「バカになったもん勝ち」みたいなところがあるから、あまり知的に傾きすぎるとウケない。

3  さや香 

見せ算

最初の笑いまでが長すぎる。発想は面白いけど、展開が全然面白くなかった。
大声で喚く系でもあるし、私は苦手なタイプ。



総評として、最初の笑いまでが長いネタはダメだと思った。

敗者復活の審査方法変更はよかった。過去にハライチがタイムオーバーしたのに選ばれたことでブーイングがあったらしい。

私は全ネタ見た上でネット投票してたけど、ネタを見ないで「ファンだから入れる」って人も多かったのではないか。

今年は敗者復活戦の会場観客の審査もしっかりしてたし、敗者復活戦の5人の芸人審査員も真面目にコメントしていた。

スピードワゴンの小沢さんは毎回スベってたから降ろしてよかったかもしれない。
「NHK俳句」の司会は面白いのに。番組の空気感と合わなかったのかも。

人生が変わる瞬間を目の当たりにできて、毎年ドラマがある。

ヤーレンズを知れたのは大きな収穫だった。

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