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#35 正論はまるで凶器のように

僕は文系出身で、記号や数式を見るだけで嫌気が指す。
なのに話し方は理系っぽいらしい。

人に何かを伝えたり、納得させるにはデータや論理といった根拠が必要になる。それは主に仕事をする上で重視されるけど、プライベートな時間で友人や家族と意見が食い違う時にも同様だと思う。

でもその主義主張が正しければ正しいほど言われた側には突き刺さる。感情に任せて怒鳴るよりも囲い込むように、理詰めで逃げ場なく淡々と追い詰める方がよっぽどキツい。自分が新入社員だった頃の教育係がまさにそんな感じで正直かなりトラウマになっている。

でもある時、自分も同じようなタイプだと気付いた。
決して悪意があって相手を追い詰めたり、マウントを取りたい訳でもない。ただ、相手に理解して納得して欲しい。だから相手の間違いを正してしまう。
ほら、こっちのが良いでしょ?そんな感覚。
だからこそタチが悪い。

自分の意見が正論であればあるほど、
もっとオブラートに包まなければいけない。
まるでハサミを渡すように
刃を持って持ち手を相手に向けて。


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