デザートを無料サービスされたという感じの行動経済学
火曜日は「教えること/研究すること」のトピックで書いています。
最近では授業でも講座でも研修でも、最後にアンケートをして参加者からの評価をいただくことになっている。こちらが用意したアンケートフォームを使うこともあれば、主催者が用意したフォームを使うこともある。いずれにしても講座でよかったところ、また、改善するとすればどこかを記述式で聞くのは共通している。
講座を終えたあとの仕事は、このアンケートを注意深く読むことだ。これは楽しみでもある。最近発見したことは、講座の良かったところと不満だったところは、対応していることが多いということだ。つまり、ある人にとっての講座の良かったところは、別の人の不満なところに対応していることが多い。
たとえば「脱線した雑談がおもしろくためになった」という感想と「雑談が多すぎて本題を端折ったところがあったのが残念」という感想は、同じ講座で同時に出てくる。同じ現象を捉えて、人によって逆の評価をするわけだ。「グループワークがたくさんあったので飽きずに参加できた」という感想と「グループワークを減らして講師の話をもっとたくさん聞きたかった」という感想も、同時によく出てくる。
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