【連載】アンケート調査の基礎(第12回)量的データの分析手法のまとめ
金曜日は「オトナの研究」のサブテーマとして「アンケート調査の基礎」の連載をしています。
ここまで量的なデータの分析方法についてみてきました。
上にまとめたように、量的なデータの分析方法は、比較するということと関係(相関)をみるということです。
比較するための手法は、t検定と分散分析を知っておけばいいでしょう。度数の比較の場合は、直接確率検定とχ(カイ)二乗検定を使います。
一方、相関をみるための手法は、相関係数と回帰分析(単回帰分析、重回帰分析)を知っておけばいいでしょう。さらに進みたい人は、質問項目を分類、統合するために因子分析という手法を身につけるといいでしょう。
以上の統計手法を知っておけば、たいていの研究論文で書かれている統計的分析の内容を理解することができます。さらにこの先には、変数間の因果関係を推定するための構造方程式モデリング(あるいは共分散構造分析)があります。
Excelでデータをいじりながらこれらの統計手法を学ぶには次の本がお勧めです。ぜひやってみてください。
向後千春・冨永敦子『統計学がわかる』(技術評論社, 2007)
向後千春・冨永敦子『統計学がわかる 【回帰分析・因子分析編】』(技術評論社, 2008)
また、高額の統計パッケージを買わなくても、これら統計分析はWeb上で実行することができます。それが「js-STAR」です。
js-STARの使い方を説明した本は開発者自身が書いた次の本がお勧めです。
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