2-教える技術19

【学びの場】12 オンラインディスカッションを意見をもらう場として位置づける

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらく「学びの場とその設計」という話題で書いています。

前回は、オンラインコースのエンゲージメントを高めるための工夫として次の3点を挙げました。
(1) ビデオをなるべく短くすること。15分を超える場合はコンテンツを分割する。
(2) ビデオに対して簡単な課題をつける。クイズや質問を提示する。内容の要約や応用を書いてもらう。
(3) (2)の課題への回答に対してコメントしたビデオを作る。

今回は、オンラインディスカッションの方法について考えます。ビデオレクチャーとともにオンラインディスカッションの場を設けることはよくあります。たいていのケースはBBS(電子掲示板)を設置して、そこに自由に意見や感想を書き込んでくださいというものです。この方法は、設置する方としては手軽です。しかし、受講する方としては、投稿しにくいものです。

オンラインディスカッションのやりにくさの原因は、何について書くのか、誰に向けて書くのか、何が最終的な目標なのか、ということが明示されていないことにあります。このような場合、投稿は個人的な感想にとどまってしまうことが大部分です。そのために投稿どうしがつながることはなく、議論の発展が期待できません。たとえ誰かが他の人の投稿に反応したとしても、表面的な同意であることが大部分です。

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