【連載】生涯学習時代におけるオンライン大学のこれから(5)(最終回)
水曜日はフリーテーマで書いています。連載で「生涯学習時代のオンライン大学のこれから」というテーマで書いています。今回で完結です。
5.オンライン大学のデザインと大学通信教育のこれからの形
以上の研究をまとめてみよう。まず、社会人は自分の仕事や専門を深めるための機会として大学通信教育を検討し始める。それは同時に自分の可能性を広げ、未知の領域に挑戦するという意味合いも持つ。これはグラットンとスコット(2016)が主張する生産性資産と変身資産を増やす自助努力を支援するための機関として大学通信教育が対応していかなければならないことを示唆している。
生涯にわたって学習することがお題目ではなく現実に要請される時代に対応して大学通信教育はオンライン大学へと変わっていくだろう。ICTを最大限に活用したeラーニングの導入の拡大に後戻りはない。そのeラーニングの形態は画一的なものではなく、MOOC(無料または低額での大規模なオンラインコース)の形で大学に入る前に授業を提供していくものから、SPOC(少人数のプライベートなオンライン指導)によって個別で丁寧な指導をしていくものまで多様な形で提供されるだろう。
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