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(110) ニューノーマルとしてのオンライン授業・研修の土台(1/3)コース設計
2021年1月24日(日)
前回の記事では、ニューノーマルとしてのオンライン授業・研修の作り方について、反転授業と反転オンラインという設計を中心に書きました。今回の記事では、「オンライン授業・研修の土台」としての理論とモデルについて書きたいと思います。
(006) ニューノーマルとしてのオンライン授業・研修の作り方
あまりおおげさなものにはしたくないので、コース設計/運営/評価という3つの観点で、重要でかつ有用なモデルについて書いていきます。ちなみに、コース設計/運営/評価という3点については、講演をしていていつでも質問が出てくるポイントでもあります。ということは、ここさえ押さえておけば授業や研修はたいていうまくいくということです。それがオンラインであろうが、対面であろうが、またそれらのブレンドであろうが、うまくいきます。
・コース設計の有用なモデル
ガニエの9教授事象(略してガニエナイン)モデルは、教えるときの基本ステップとして有用です。対面でもオンラインでも有用な枠組みですが、下のスライドでは特に対面とオンラインをブレンドした場合のモデルを示しています。準備(と手本)ではオンデマンドビデオをあらかじめ視聴してもらいます。(手本と)練習では対面あるいはオンラインライブで実習をします。そして、最後の評価の段階では、オンラインでフォローアップするという形式です。
ケラーのARCS動機づけモデルは、コース全体を設計するときに気にしておくべき4つの観点を示しています。このコースが「おもしろそうだな、やってみよう」(注意)と感じられるものになっているか、「自分に関係があるな、役に立ちそうだな」(関連性)と思わせるものになっているか、「やればできそうだな、自信がついたな」(自信)という感覚が残るものになっているか、「やってよかったな、他の人にも勧めたい」(満足)という感じが残るものになっているかをチェックしましょう。
向後のロケットモデルは、コース全体の設計をするときに有用なモデルです。まず学習者のニーズ(これができるようになりたい)を拾い上げ、それを決められた期間でできるようなゴールに変換します。あとは、それをセッションに分割して、各セッションを、リソース(テキスト、動画、実演)、活動(練習、グループワーク)、フィードバックの3つの組み合わせによって進めていきます。
詳しくは、向後千春『上手な教え方の教科書』(技術評論社, 2015)をご覧ください。
・コースの運営に有用なモデル
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