【教える技術】組織においてはインストラクションがコミュニケーションの中心になる
火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらくワーマンの『理解の秘密―マジカル・インストラクション』を材料に書いています。
ワーマンがこの本で言っている「インストラクション」とは何だろうか。明らかに学校での授業や教育ではない。学校の中のことではなく、毎日の生活や会社などの組織の中で、相手にしてほしいこと、できるようになってほしいことを伝えるということだ。その証拠にこの本では学校や教育の話がほとんど出てこない。それにもかかわらず、私にはインストラクションということを学校や教育の場面で強く意識することが必要だと感じている。
教育 (Education) と教授 (Instruction) とを対比して Education には語源的に「引き出す」という意味があるということを耳にする。しかし、その人の能力を引き出すというのはとても難しいことだ。そもそもその人にどのような能力が潜在しているのかはわからない。それよりも、引き出されたとされるその能力や技能は、実質的にインストラクションとトレーニングの成果だと見る方が謙虚なのではないかと思う。その意味で、インストラクションとトレーニングをうまくやることは難しい。それは学校教育を見れば明らかだ。能力を引き出す以前にそもそもインストラクションがうまくいっていない。
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