【研究】要因を分析することと測定する変数を決めることがワンセット
水曜日は「研究すること」のトピックで書いています。
前回はリサーチ・クエスチョンの型として「PICO/PECO」を紹介しました。これは以下の頭文字をとったものです。
PICO
・Patients 誰に対して
・Intervention どんな介入をすると
・Comparison 何と比較して
・Outcomes どのような効果がでるか
PECO
・Patients 誰に対して
・Exposure どんな要因がある人は
・Comparison 何と比較して
・Outcomes どのような違いがあるか
例として、高齢者がボケるのを予防するために、ペアを組んであやとりをしてもらう「あやとりワーク」というものを考えたとしましょう。この場合は、あやとりをしてもらうという介入がありますので、PICOの型になります。
・Patients 高齢者に対して
・Intervention あやとりワークをしてもらうと
・Comparison あやとりワークをしないグループと比較して
・Outcomes ボケ予防の効果があるか?
このときにアウトカムは「ボケ防止の効果」ということになります。ポイントはこれをどのように測るかということです。第三者が観察してボケている度合いをたとえば5段階で評定するというのはすぐ思いつきます。しかし印象としての評価ですと評価者によって個人差が出てきてしまいます。そこで、たとえば「自発的な会話の回数」というような基準を作って誰が数えても一致するような明確な基準を決めておきます。これがアウトカム変数です。
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