【教える技術】インストラクションは、使命、最終目的、手順、時間、予測、失敗の要素からなっている
火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらくワーマンの『理解の秘密―マジカル・インストラクション』を材料に書いています。
前回は、インストラクションは、送り手、受け手、内容、チャンネル、コンテクストからなるということを説明した。
そのインストラクションそのものは目的ではない。インストラクションの目的は相手の行動を促すことだ。もし相手が自分の仕事を十分に理解していれば、インストラクションは必要ない。相手は指示なしに、自発的に行動するだろう。しかし、現実はそうなっていない。したがって、この不十分な状況で仕事をきちんとこなしてもらうためにインストラクションを使うのだ。
優れた産業デザイナーはインストラクションを必要としない製品を作ろうとする。同じように、雇用者はあまり指示をしなくてもよい従業員を育てるべきだ。しかし、現実がそうなるまではインストラクションをうまく使わなくてはならない。
インストラクションは以下の構成要素からなっている。
・使命(Mission)
・最終目的(Destination)
・手順(Procedure)
・時間(Time)
・予測(Anticipation)
・失敗(Failure)
使命はインストラクションの目的、意図である。最終目的とは区別しなければならない。たとえば誰かとディナーを一緒に食べること、そのために日程を調整し、レストランを予約し、そうして実際にディナーを一緒に食べること、それが最終目的(地)になる。しかし、ディナーを一緒に食べるのは、その人をもてなしたり、一緒の時間を楽しむためだ。それが使命である。
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