【研究】おもしろい研究とは何か
水曜日は「研究すること」のトピックで書いています。
前回は良いリサーチ・クエスチョン(RQ)の要件として「FINER」を紹介しました。これは「実行可能 Feasible/おもしろい Interesting/独創的 Novel/倫理的 Ethical/切実 Relevant」の英語での頭文字をとったものです。その中でも、Interesting = おもしろいと、Novel = 独創的は、特に重要な要件です。
自分が考えたRQがNovel(独創的/新奇性がある)かどうかは先行研究を調べることでわかります。先行研究を検索して論文を読んでいくのは自分の研究に新奇性があるかどうかを確認することが目的です。
先行研究を読んでいくことはもしかすると退屈な作業かもしれません。論文はエンタテイメントのための文章ではありません。しかし、それに慣れていくと、まえがきでの研究の背景や必要性の流れがどうやって説得的に書かれてあるのかや、考察でデータ分析結果からどのように一般化した主張を書いているのかなどに、エキサイティングなものを感じるようになるでしょう。そうしたことが高々10ページの分量でコンパクトに凝縮されているのが論文という種類の文章なのです。
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