詰め込みすぎない。心に余白を
溜まったモヤモヤを点検する
もし、今のあなたが次のように感じていたらちょっと立ち止まって、私の話を聞いてみて下さい。
上記のように感じる人は心にモヤモヤ不純物が溜まっている可能性があります。
できればすぐに溜まったモヤモヤをきれいさっぱりに洗い流したいところですが、現実はそうはいかないことが多いですよね。
特に身近な人間関係が原因でモヤモヤが発生している場合は簡単に環境を変えるというわけにもいきません。投げ出せない状況だったり、大事なものを抱えているということもあるでしょう。
その結果、現状を変えたいと思いつつもガマンすることでやり過ごし、また不純物が溜まるという悪循環…。
お坊さんがおすすめするモヤモヤ解消法
そんな心にモヤモヤが溜まりすぎた時、私たちはどうしたらいいのでしょうか?
現代ならSNSで知らない誰かに思いを打ち明けたり、友人や信頼できる人に話すという方もおられるでしょう。
一方でモヤモヤを解消する方法が見つからないと悩んでいる方もいらっしゃると思います。
そんな方には昔ながらの方法がおすすめです。
昔の人はお仏壇に向かってどうにもままならない思いを打ち明けていました。一人お仏壇の前に向かって、日常の愚痴や泣くほどつらいこと、理想からかけ離れた現実の悩み苦しみをつぶやかれました。お仏壇におられる仏様のお顔を見ながら胸の内を吐き出すと不思議と気持ちが軽くなったといいます。
実は私もときどき仏様の前に座らせてもらい、日々のどうにもならない思いを打ち明けるのですが、聞いてもらった後はだんだんと「また日々がんばるか」という気持ちが湧き上がってきます。
受け止めてくれる存在
仏様に自分の思いを聞いてもらうとどうして気持ちが軽くなるのだろうか?と考えてみると…現代科学的には自分の感情を吐き出しているからということになるのかもしれませんが、仏教的に考えてみるとやはり「仏様が私の思いを受け止めてくださっているからだ」と感じます。
浄土真宗で大事にしている仏様のことを阿弥陀様と言いますが、阿弥陀様は「摂取不捨」(せっしゅふしゃ)と言って「おさめとったら決して捨てない」お方です。
つまり「私のことを決して捨てない」仏様なのです。
私のことを見捨てず必ず抱きしめるという覚悟の阿弥陀様だからこそ私がどんな思いを抱えていても、それがどんなに重くてもすべて受け止めてくださるのです。
反対からいえば阿弥陀様は私の深く重い苦しみを受け止めても、びくともしない頼りがいのあるお方だといえます。
SNSや人に話して解決しない思いがあるならば、思い切って阿弥陀様にあなたの思いを話してみませんか?
お家にお仏壇がない方も多いでしょうから、スマホで「阿弥陀如来」と検索して画面に向かってお話されるのもいいかもしれません。
もし時間に余裕のある方はぜひお寺へ足を運んでみてください。お寺は葬儀や法事だけでなくふらりと立ち寄ってもゼンゼンOKな場所です。不安なら近くのお寺に電話でアポをとるのもおすすめです。
あなたの抱えているものを少しでもお寺や仏様の前に置いていってくだされば幸いです。それでは、また。
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