たまごを紡ぐ
紡ぐという言葉が好きだ。心を紡ぐ、未来を紡ぐ、言葉を紡ぐ。最後に「紡ぐ」を付ければ、どんな日本語も良い感じになるのかも。雨を紡ぐ、風を紡ぐ、土を紡ぐ。うん、悪くない。カレーを紡ぐ、そうめんを紡ぐ、コーヒーを紡ぐ。「ぼくと一緒に、カレーを紡いでいきませんか？」そんなプロポーズの言葉があってもいい。「紡ぐ」は、卵黄みたいだ。どんな料理もまろやかに優しく、美味しく包み込んでくれる。いま、僕は仲間たちと一緒に想いを紡いでいる。細い糸を丁寧に撚り合わせていくように。卵黄みたく、なりますようにと想いを込めて。