無敵技はなぜ「強い」のか
防御の話、後編です。前回は「中段は攻撃回避で避けろ」「攻撃回避読みの様子見には入れっぱ(ジャンプ)しろ」という話をしました。今回はその続きです。
・入れっぱ潰しの手段「ディレイ」
防御側の入れっぱを読んだ攻撃側の対抗策が「ディレイ(遅らせ打撃)」です。連携の繋ぎをわざと遅らせることで相手のジャンプを誘い、その出かかりを殴るというテクニックです。ジャンプの瞬間〜直後まではガードできない無防備な時間帯なので、攻撃が確定します。
ちなみに防御側はこれにどう対応すればいいかと言うと、ただガードしていればいいだけです。いずれ間合いが離れて攻撃が届かなくなります。
つまり前回の話と合わせ、アルブラの攻防を防御側の視点でまとめると
・中段は攻撃回避でかわす
・様子見はジャンプで逃げる
・ディレイはガードして間合いを離す
という3すくみになっているのです。
「その3すくみに当てはまらねーキャラがいる(技がある)んですけど?」という疑問もあるかと思いますが、そういう手合いはだから強いのだとご理解ください。
・画面位置を意識しよう
相手のディレイに対して攻撃回避をすると、攻撃を避けながら左右を入れ替えることができますが、だいたいの場合で攻撃の空振りより攻撃回避の方がモーションが長いので、フレーム的には攻撃側有利の状況が続きます。
ここで意識したいのが、その時の画面位置です。画面中央で空振りと攻撃回避が噛み合った場合、ただ不利な状況が続くだけですが、画面端に追い込まれていたときに同じことが起こると、フレーム的に不利な状況が続くとしても、画面端からは脱することができます。
攻撃回避をするかしないかは、画面位置も考慮して判断するといいでしょう。
・無敵技は「ジョーカー」
やっと表題の話ができます。ここまでの説明を踏まえて、無敵技を持っていると何ができるのか?
まず、中段攻撃やディレイに対し、直接割り込んで反撃することができます。また、空振りと攻撃回避が噛み合ったようなフレーム不利の場面で、ぶっぱなすという選択肢を持つことができます。つまり、3すくみをぶっ壊すジョーカーとして機能します。
アルブラにはサポートキャンセルがありますので、無敵技に反撃したい場合は空振りさせなければなりません。結果として、無敵技を持つ相手に対しては、攻撃側は距離を取って様子見することが多くなります。防御側が何もしなくても、勝手に攻めを緩めてくれる場面が増えるということです。だから、「無敵技を持っている」ということは、それだけで強いのです。
・基本防御テク「遅らせジャンプ」
さて、3すくみに例えてアルブラの攻防を説明しましたが、また最後にちゃぶ台をひっくり返す話をします。ディレイ幅には制限があるという話です。
ディレイを効かせることのできる時間は技ごとに決まっており、それを過ぎると技の動作が終了するまで他の行動に移行することができません。なので、相手の技をガードしたあと、ディレイで技を出せるタイミングも過ぎるまで待ってから上方向に入力する「遅らせジャンプ」が、比較的対応幅の広い防御方法です。
「遅らせジャンプ」を狙いつつ「中段が来たら攻撃回避」ができると、かなり守りやすくなるはずです。ぜひ実践してみてください。