遊ぼう!『デビルブレイド リブート』
まあまずは何も言わずにこのPVを見てくれよ。
5月下旬の配信開始以降、歴戦のシューティングおじさんたちが諸手を上げて絶賛している「デビルブレイド リブート」。作ったのは、引用したツイートの主であるシガタケさんという、これまた界隈では説明の必要もないほど著名な方です。氏の来歴については以下を参照ください。
この「デビルブレイド リブート」、シューティング愛に満ち満ちたまぎれもない傑作なのですが、その熱量ゆえに玄人しか手が出せないものと思われていそうなんですよね。むしろ「この手のやつは遊んだことないけど、なんだかPVチョーかっこいいし、気になるなあ…」という人こそぜひ遊ぶべき、シューティングを基本から学べる、はじめの一歩に最適な逸品なのだということを力説するのが今回の記事の趣旨です。対戦よろしくお願いします。
シューティングの基本1「位置取り」
この手のスクロール型シューティングゲームの基本は出現即破壊、「撃たれる前に壊す」です。シューティングは「撃って、避ける」ゲームだと思われがちですが、そもそも敵が弾を撃つ前に壊してしまえば、避ける必要もありません。もちろん、全ての敵を撃たれる前に壊すのは不可能ですが、できるだけ壊すことで撃たれる弾の数が減り、生存しやすくなります。
この「撃たれる前に壊す」を実現するためには、場面ごとに敵の出現位置を覚えて、撃ちやすい場所にあらかじめ自機を移動させておく必要があります。これがクラシカルなシューティングが持つゲーム性の根幹であり…同時に、クソめんどくさい部分だったわけです。
ところが当作では、敵の出現位置がある程度予測できるようにデザインされています。出現予定地にマーカーが表示されたり、画面の奥や手前から高度を合わせるように出現したり…というような具合ですね。何度も繰り返しプレイしてパターンを暗記するような手間をかけずとも、敵を撃ちやすい位置がなんとなく予測できるように作られているので、たとえ初見プレイであっても敵をガンガン撃墜できます。爽快です。
シューティングの基本2「接近攻撃」
「撃たれる前に壊す」ためには、敵の出現後できるだけ早く壊す必要があります。単発ショットで壊せるようなザコ敵は問題になりませんが、ある程度の耐久力を持つ敵を素早く壊すためには、なるべく近距離から攻撃するのがコツです。詳しい理屈の説明は省略しますが、シューティングでは至近距離から攻撃したほうがショットの連射速度が上がり、敵を早く壊せるのです。
…と、文字で説明するのは簡単ですが、やるのは難しいんですよね。なにしろ敵と密着するということは、撃たれたときに避けられない状況に身を置くということ。どうしても躊躇が生じてしまいますが、当作にはその死地への踏み込みを補助してくれるシステムがいくつか搭載されています。
その中でも最もありがたいのが、敵の攻撃予兆を示してくれるシステムです。このシステムのおかげで、敵の攻撃パターンを暗記しなくとも「撃たれる瞬間だけ攻撃をやめて回避する」とか、「弾道予測線からずらした位置に自機を移動させ、攻撃を続ける」といった動作を容易に行うことができます。
また、当作ではアイテムの取得により被弾(1回)に耐えるシールドを自機に装着することができますが、なんとボムを使用した際にもシールドが装着されます。シールドがあれば接近攻撃にチャレンジしやすく、仮に失敗してシールドを失ってしまっても、ボムを使えばシールド装着状態に戻れるので、再びチャレンジが可能になるというわけです。
「自機がパワーアップしない」という点も大きな要素です。アイテム取得で自機をパワーアップさせていくタイプのシューティングでは、撃墜されるとパワーがダウンしたり初期化してしまうものが多く、昔は一度撃墜されるとその後まともに遊べない…といったゲームも多くありました。当作では撃墜されても自機の性能が下がったりはしないので、残機がある限り支障なく遊び続けることができます。
少しでも興味あるなら是非ポチっと
上で紹介したシューティングの基本技術である「位置取り」と「接近攻撃」を駆使して、出現即破壊を連続的に発生させるカタルシス。これがシューティングの醍醐味(の一つ)であり、それを誰でも味わえるようハチャメチャにサポートしてくれているのが当作の特徴といえます。
そんな手厚いサポートを受けながら遊んでいると、「なんだか知らんがめちゃくちゃ気持ちいいぞ?」という気分になってくると思います。それこそがこのゲームの真骨頂、並みいるシューティングおじさんたちがこぞって絶賛する理由。グラフィック、サウンド、タイミング…作者のこだわりによって完璧に制御された演出の力です。
冒頭で紹介した記事を参照いただければわかるように、長年にわたって蓄積されたとてつもない執念が込められている作品ですが、一周にかかる時間は20分程度でテンポもよく、体験としてはあくまでサラッとしたものになるようチューニングされています。個人的には逆にそれが空恐ろしかったりするわけですが、とにかく遊んで損のないゲームですから、少しでも興味が湧いたなら是非ポチってみてください。