裁判傍聴の記録
2020.7.29 延期されていたこちらの訴訟の第一回期日を傍聴にいく
1時30分からの期日ということで,1時15分頃に到着すると,すでに満席で,廊下に人があふれていた
まだ,密防止で,傍聴禁止席があったためだ
ご厚意をいただき,何とか傍聴することができた
通常の民事訴訟では機械的に進んで終わりがちな第一回期日は,今回も,訴状の陳述,被告提出の答弁書,準備書面の陳述,証拠の確認という具合で淡々と進んでいくが,社会問題を問う注目の訴訟では,そんな形式的な流れだけで期日は終わらない
原告2名による冒頭意見陳述
本当は,原告全員がそれぞれの背負ったストーリーがあり,原告同士共通している点もあれば,オリジナルのメッセージがあっただろうけど,裁判所が時間を理由に制約することはありがちだ
2名の当事者だけが,5分ずつ,自身に起きた親子断絶の実情を語る
今回の2名は,いずれも母親の当事者として,そこにいること,語ること,それだけで心を打つ
どんなに大切に小さな命を愛おしく祝福し,そして大事に育ててきたか,それにもかかわらず,制度の整った海外ではありえない親子の引き離しが強いられる現実
異国の地の法廷で異国の言語で発言することの勇気には頭が下がる
親心あってこその行動力そのものである
想像してみて欲しい
生れ育った国を離れた海外で愛するわが子と会えなくなって,母国語ほど自由には話せない当地の言語を使って法廷でスピーチするということ・・・それ自体が難しいチャレンジだし,しかし,見事に果たされていた
冒頭のエピソードがあまりにもショックである
調停委員のセリフからはじまる
お母さん大丈夫ですよ
お子さんは,もう大きいので,お母さんがいなくても大丈夫です
まさか,である
次に,やはり母親の立場で,わが子たちと数年にわたって全く会えない状況にある原告の陳述が続く
イエ意識が残る孫取りの典型に思える痛ましいエピソード
今や令和なのに?
かつて,戦後解消したはずのイエ制度の名残で父親単独親権状態が続き,分属による解決を経て,今や親権者といえば8割は母親という形が造られてきたであろう現状は,さも,女性有利かのように解決してきたように思わされがちだが,なんてことはない・・・昭和のまま問題を放置しているまでだ
一層痛ましいことは,親子断絶の不幸にさらされて子どもさんたちの心が壊されていってしまっていることまでも語られる
恐ろしい
鬼のようなことができてしまう人間の醜さ
子どもたちの悪態に傷つくというよりも悲しむ
シンプルな愛情で包んで,健やかに育って欲しい
共同親権制が必要であることを確信する
あまりにも痛ましいエピソードが続き,傍聴席も涙があふれる
耐えきれなくて席を外された方がいるほどだった
しかし,裁判官はものともせず,淡々と期日の終了を告げて終わった
次回は,11月という
また傍聴していきたい
傍聴されていた記者さんに二宮先生の新しい本について紹介されたので,地下の本屋で購入する
2019年11月の集団訴訟について言及されていることを見つけて,喜びを覚える
集団訴訟が他にも続きそうな話も耳に入る
共同親権へ,いざ!
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