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令和元年に思う

改元から早二週間。

改元のその時は、子供たちのそばで、特別な場所で、厳かに迎えつつ、たまたまお茶を飲みに離れた第一子だけ、ちょっと離れていたので、それをいじっては、笑いがこぼれた。そんな具合。

家族とゆっくりする大連休のあと、あれもこれもしたためたいことがあふれるが、はて、さて、いざ何を書く。

戸籍について思うことがあり、もう、個籍に統一してしまえばいいのだとつくづく痛感する。それは、決して大きな改革ではなくて、ひそかに、ゆるやかに実現することも可能ではないかと夢想する。

家族別姓で暮らす実情としては、まさに、個籍である。

未成年の子どもたちは、親が筆頭者になっている籍に入っている。

ここが戸籍ではなく個籍の妙。

親と一緒であって、両親やきょうだい全てが一緒というわけではない。

それでいいじゃないか。

たとえ、同姓であっても、別だった方がよかったのではないかと思うことがある。

きょうだいの一人の氏について、子の氏の変更手続きを、1年前に行った。

私たちなりに、年齢、性格、諸々のタイミング、名づけ時からの思い、いろいろなことを考慮して、ある一人にだけ変えることにした。

しかし、同姓きょうだいは同一戸籍にいたがために、子の氏の変更手続きのための家庭裁判所で、戸籍の全部事項証明書から、申立人となっていない別の子についてまでも問い合わせを受けるという目に遭った。

裁判官ではなく、書記官が、そして、審問ではなく、電話で、っていうところが、法にないイレギュラーな対応なのだろうと感じられる。

きょうだい同姓のルールなどないのだ。

きょうだいは同姓が望ましいなんていう思い込み。

たしかに、現行用意されている選択的夫婦別姓制度においても、きょうだいの姓は同一とするものとされているらしい。

申立をしていない子の氏についてまで、説明を求められ、ともすれば、両親が合意している子の氏の変更まで留まりかねない展開に違和感を覚えずにはいられない。

申立外の子の氏の変更を将来しないとも限らない、申立をしている子の氏については、年齢やタイミングからいって、この機会を逃すことは望ましくない。そんな余計な説明をしながら、結局は、子の氏の変更が行われた。

おかげで、ますます私たち家族らしく安定したと思う。

おかげさまで、人にワクワクするポジティブなリアクションこそあり、あからさまなネガティブ対応は受けずに済んでいる。どこのだれかが影で何を言っているかは気にしない。

これが私たちらしく、これ以上にないのだから仕方がない。

きょうだい別姓を懸念するような書記官に、すでに、別姓きょうだいが存在し、仲良く暮らしていることを申し添えたらどうなるのだろう。支障は全くないはずなのだ。

こういう心地よい別姓家族が、すでにいること。

それは、個籍(戸籍なんだけどね)によって実現できるということ。

個籍でいいじゃないか、なんて、常々思っていたら、究極の個籍ケースに直面するエピソードも飛び込んできて。戸籍オタク魂が踊る。


法改正もいらないから、まずは、みんな個籍になってみるといい。


選択的~を求めなくていい。もう選択できるのだから選択しよう。


その先にどんな支障があるのか。


令和に改元して、令和婚ラッシュらしく、役所の戸籍窓口は大混雑だと聞く。


令和なんて、1か月半前に決まったばかりなのに、別に、戸籍制度や民法の改正はないのに。何の意味があるのだろうか。


令和婚があふれたということは、令和離婚を扱うこともあるか。

平成末期から離婚係争が続き、令和まで夫婦であり続けている例もある。

夫婦って何でしょう。たしかに、一つの戸籍に入ることはできるけども、そこなの?


個籍同士でも家族であることを実感し、大切に思うということは可能だし、その方がとてもとても重要だ。個籍だとしても、それぞれリンクしていくのも絶妙な心地よさがある。通りすがりの他人とはやはり一線が引かれる。


同じ戸籍にいても、存在を知らない関係なんてのもあるし。


家族とは不思議


婚姻届の提出=改姓=生来の氏の喪失という憂き目に夫婦となった内の一人が遭うことを、悲劇的に語られる様子も見てきた。なんと不幸なのだろうか。

制度の改正を求めるにもエネルギーを要する。

もう選択しちゃえばいいだけのことなのに。

個籍で十分なのだ。人として尊重され、暮らしていくことに支障はない。


さて、いわゆる選択的夫婦別姓制度が導入されたら、婚姻届を出さない理由がなくなるのだろうか、と考えたことがある。対話もした。


出そうと思えばいつでも出せる。でも、出す理由も出さない理由もなく、今心地よく過ごす中で、選択的夫婦別姓制度の導入はどう影響をするか、という問題。

それでも、まだ婚姻届を出さない理由があることを見つける。


令和婚は、そういう観点が浸透していくことを祈念する。

家族をはじめるあらゆるふたりのしあわせを祝福する。



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