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連れ去り勝ちじゃん!!

主たる監護者ではない者が連れ去っても、不問になる。

そういう実情を見てしまうと、連れ去り勝ちはデマと言えてしまう方は、何を根拠とされているのか不思議である。

連れ去り勝ちはある。

だが、それって勝っているのか?

ゆくゆくは単独親権者の指定を得るかもしれない。

だが、決して、連れ去り勝ちが法定化されているわけではないので、そこに至るまでには、数多くの事件番号を付され、長く裁判所通いを要すること、すなわち、弁護士費用の負担も続くことがある。

かつて、弁護士の数が足りないとき、連れ去り天国が蔓延していた。

ゼロワン地域は今は消滅したときくが、法律事務所へのアクセス、まして、調停が行われる裁判所への敷居が高いと、弁護士からの連絡があれば、それだけで身構えてしまいかねない。弁護士が一方当事者から依頼を受け、その依頼人の利益の最大化のために尽力する者であったとしても、公正な品位ある職務を全うするべく正義に反しないという信頼があると、あえて争うことなく、離婚や親権者の指定に応じていくこともあっただろう。

夫婦のことは覆水盆に返らず、離婚しましょう、親権者は、やっぱり、子どもにとってお母さんは大事だから、答えが出ているでしょう、と、弁護士に説明されれば応じてきただろう。だまって、養育費の支払いにも応じただろう。納得できなくて、別途弁護士に依頼したとしても、争うのは、財産分与の点だったり、慰謝料を減額するためといった、お金の解決のため。この点はずいぶん貢献する場合もあった。離婚事件における弁護士の役目は、お金の整理だ、と。

今もその役割を担うことがある。

だが、子どもの権利への配慮に目覚め始めた今、弁護士の役割も変化する。

過去、子どもに配慮した離婚は、争わず(諦めて)、親権者を母親に指定することだったのかもしれない。それゆえ、明文にもない母性優先の原則(主たる監護者論に変容)が通用し、結果、親権者指定の大半は母親に指定されるということも起きた。

しかし、実際は、ひとり親家庭の貧困を招き、子どもの貧困、そして虐待が深刻な問題になっている。

父親の養育権を尊重し、両親が共に親として機能しなければ、子の環境が脆弱になってしまうのが顕著である。

単独親権を得た、といったところで、待っているのは、過酷なワンオペ育児と貧困でした、であれば、文字通り、どこが勝ちなの?である。

もっと恐ろしい、毒々しい展開については、改める。

つづく

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