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令和を自由に生きる個籍婚

父権制を正当化するならば、1つ思い当たることがある。

戸主に強大な父権が与えられた現象は、今となっては忌むべき歴史として語られるであろう。だが、しかし、戸主はその周りの拡大家族の長として、公権力の介入に対峙できるよう強くなければならなかった。

何より公権力は恐ろしいものだという実感を、平成を通じてまさか忘れられてしまってはいないか。

国の都合で、徴兵され、家族は離散し、幼く尊い命は数多く奪われていった。

今こそ、虐待に厳しい目が養われているが、過去、ベビーブームの世代が生き抜くために激しい競争に揉まれる中で起こりがちな残虐ないじめは、それがおかしいということも封じられるほどに、生きづらさも蔓延っていたろう。

保護してくれる存在のように期待されがちだが、実際、国家は何よりも恐い。

にもかかわらず、今は、その国家権力への期待ばかり強まり、ますます恐ろしい権力の強権化の流れを感じる。

児相の介入を要求する声の大きさが例えばある。

それを好ましく思っていなかったが、意外な効果を知る機会を得た。

公権力と対峙するために、自発的な協調関係が産まれる場合があるのだ。

それは、さながら、サイヤ人襲来に直面して、急遽、悟空とピッコロがタッグを組むような!!

あの闘いで、実父を亡くしたご飯は、新しく養親となったピッコロの単独監護のもと、たくましく成長していく。

DBこそわが青春の物語であるから、なぞらえて、共同養育の価値を見出だすことが可能であることは、今回は置く。

強力な共通敵に打ち勝つには、協力が欠かせない。

そうなると争い合っているうちは、一撃で敗北してしまうので、絶妙なコンビネーションを発揮するしかない。

最後は、子どもが力になったりして。

ただ、介入を躊躇させていては、共依存関係に取り込まれてしまうことが一番悲劇的であるし、常に、脅威として権力が存在していく意味がある。

適正な均衡を保つために、ではあるが、今、介入が養育費対策に偏っているとしたら、それではやっぱり弱体化を招く。ブウ編の、魂を売ったベジータによる地球の危機みたいに。

お金があれば子が育つというのであれば、あらゆる問題は解消に向かうだろう。お金だけでは、子が育たないから、重大なのだ。

今、児相に保護されるだけにとどまらない。

適切に敵を見分けて、挑まねば、地球は滅ぶというオチに匹敵する。

争う理由のないふたりが、争うようにさせるシステムがあるとしたら、こんなに恐ろしいことはないだろう。

とても恐ろしい仕組みが構築されようとしているが、民の自発的な知恵と力で対峙することも可能だと信じている。

公と適切な距離を保って、私的領域を守る力。民の力を支えるのが弁護士のはずだ。

とある大学で、ある祝辞について考える会に参加した帰り道。

いつも通り、私らしいところにたどり着く。

共同養育を叶える個籍婚が、自由に生きる力を導く。

自由に生きるお手伝いを仕事にする。

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弁護士古賀礼子
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