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息子は宝物

パブコメ検証中ではあったのだけど、今日の梅村議員がすごい

その中で、先週結審した期日の最終意見陳述で語られたメッセージが一部引用され紹介されていた

共同親権国賠資料はこちら


上記共同親権訴訟資料として公開されている陳述書について紹介しようと思う!!もっともっと広がってー

 私は、この裁判の原告だった柳原賢の母親です。息子は、ひとりっ子でしたが、たくさんのいとこと一緒に育ち、ほとんど病気やケガをすることなく元気な子でした。信州大学に通うために長野県松本市でひとり暮らしをし、夢だったアパレル関係の会社に就職し、東京などで離れて暮らしていましたが、結婚をして、富山に戻ってきました。息子が家を建ててくれて、孫たちと同居することになったのですが、当時の息子の妻から、息子だけでなく、私に対し殴る蹴るといった暴力を受けるようになり、私と夫は、息子一家との同居をやめて家を出ました。そのうち、息子も家を出ていたこともあったようですが、また夫婦で同居を再開することもありながら、結局、調停が始まり、離婚することになったようでした。
 調停離婚をしたときは、面会交流をする約束はあったようですが、一度も守られず、その内、成績表と写真だけが送られてくるようになりました。それさえも、たった4回くらいで、結局何も送られなくなっていました。離婚する前に、息子の妻は、子どもを連れて出ていったので、私たちは、息子が建てた家に戻り、再び息子と一緒に住むようになり、息子が離婚後子どもたちに会えない状況をずっと見てきました。
 息子に内緒で、孫たちの学校行事に見にいって、運動会の様子など写真を撮りにいったことがありました。息子と一緒に行事に参加したときは、出て行ってくださいと言われたこともありました。学校行事に限らず、地元の美術館では児童の作品を展示することがあるので、その作品展には、息子と一緒に行き、孫の作品を見に行ったことがありました。孫の自画像の作品を見つけたとき、息子のさみしそうな背中がとても印象的で覚えています。
 息子が、共同親権の裁判に参加することにしたという話は聞いていました。何回か上京しているようでしたし、陳述書の下書きを書いているところも見たことがあります。共同親権の法改正が必要だと息子が考えている話はたまに聞いていました。
 5年位前に、夫が転倒し、介護が必要になったため施設で過ごすようになりました。私も、現在85歳の高齢で、法律のことはよくわかりません。それでも、共同親権の法改正がない中で、息子が、わが子に会えなくて辛い気持ちであったことは、よくわかります。息子は、令和3年10月の半ば頃、自宅で倒れ、緊急搬送されると、くも膜下出血となっていて、意識不明のまま、十日後の10月26日に亡くなりました。その年のはじめから、入院することも別にあって、体が弱っていた一方で、お酒もよく飲んでいて、酔っぱらったときには、二人の娘たちの名前を大声で叫んでいるときもありました。近所迷惑かもしれないと思うこともありましたが、それだけ辛い気持ちがあったのだと今もその、娘たちのことを呼ぶ声のことが忘れられません。
 息子が亡くなったあと、相続人は、孫たちのはずでしたが、間もなく、相続放棄をしたことがわかりました。そのため、息子の親である私と夫が相続人になりました。ただ、施設にいる夫には、息子が亡くなったことは伝えることができないでいます。コロナ禍で面会が制限されていますが、たまにオンライン面会を施設でしたときには、夫は、「賢は今日は、来なかったの?」、と気にかけています。
 息子が急に亡くなって、いろいろな対応があり、ようやく遺品を整理していると、面会交流調停での、娘たちに宛てた手紙などを含む裁判資料のほか、ハーグ条約批准に関連する報道や、2010年に作成された「共同親権・共同養育への提言~親による子の連れ去り防止と面会拒否の解消に向けて」といった冊子や、2020年10月26日に子育て改革のための共同親権プロジェクトの基本政策提言書「2021年民法改正・男女平等子育ての幕開け~親子生き別れ!?ひとり親の貧困!?家庭から社会を変革しよう~」という冊子などが残されていました。他にもいろいろな団体や活動をされている方のレポートなどもありました。
 もう何年も前から、共同親権の法改正がなされていないことの問題があるのに、法律が変わることなく、息子は子どもたちに会うことができないまま、亡くなってしまいました。息子は、私の宝物でした。息子の無念を親として知っているからこそ、裁判を引き継ぐことを決めました。
 このような悲しい親子断絶を、孫たちに残したくありません。
 よい判決を期待しています。

太字のところ、読み上げていただきました

単独親権制を終らせよう!!


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弁護士古賀礼子
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