祈りを込めて RKプレゼンツ
書面の用意をしなくっちゃ
裁判所には魔物が潜んでいるような気がする
あの重々しい建物に入ったときから,何かに取りつかれたかのごとく,なぜか,誰もが好戦的になってしまう
調停でもしかり
話合いの場,と言われはするが,別席調停のために,機械的に整理された伝言は,よくも悪くも感情が切り落とされるゆえか,紛争を激化させてしまう
メッセージの温度まで伝えようと,日本語にはさまざまな表現技法が開発されている長い歴史がある
それが日本人のコミュニケーションなのに,それゆえ調停が苦手なのだろうか
I love you.を日本語でいえば,月が奇麗ですね,みたいな
法曹が専門技術を駆使した表現を一般に読むと,トンデモ,に見えるのかもしれなくて,そのノリで一般人がそのまんま表現を試みると,さらなるトンデモなことになってしまい,そこまで突き抜けると,滑稽にもなる
おかげで戦意を喪失するので,好き放題踊ると決めた
裁判所からのお題は,求める審判の内容を示すこと
それが宿題で,その回答自体,既存のものに収まるつもりはない
それ以前に,そこだけ答えるようなことで済ますつもりもない
息子の希望を叶えるためのアクションだ
およそ無理難題へのチャレンジだ
効率など気にしている場合でもない
全力でやるしかない
というわけで,冒頭に用意しようと思っているのはこちら
1.はじめに
頭書事件について,求める審判の内容を示す前に,最も優先して表現すべきことがあるので,これを先行して記す。
まず,この春,長男が小学校を卒業し,コロナ禍のため,一斉休校中縮小バージョンの卒業式となってしまったとはいえ,両親共に出席し,長男の門出を祝福することができたことに,心から感謝申し上げたい。ありがとう。
長男にとって,大変喜ばしく嬉しい機会になったことと思う。離婚して9年,幼いときに両親の離婚を経験した長男にとって,父母がそろった場面自体が極まれであるが,長男の記憶にはなくとも,長男の誕生には,父親も立ち会い,長引いた陣痛時間を乗り越えて無事誕生したときの歓喜に包まれた歴史は失われていない。すでに,長男誕生時点において,その後に離婚する展開の予兆が感じられるものもあったが,長男の誕生は喜びそのものであったし,その後もすくすくと育っていったこと,その成長を父母共に見守り喜びを分かち合っていた。長男が3歳になって離婚するまでの間も,父母の間の不和は解消されることなく溝が深まっていったが,その間も,長男の幸せを願う想いは父母として一致していたものと確信している。それは,今も同じだろうと信じている。
長男に対して,父母として未熟で不器用だった,というだけでは済まないぐらい,長男には申し訳ない思いをさせてきたように思う。長男は,父母の対立を望んでいない。ケンカしないで,と思っている。両親の愛情に包まれて,長男は幸せに成長をしている。
次に,優先して記すべきは,長男の成長についてである。やはり,コロナ禍のために,校庭で短時間だけの青空入学式の形で,中学校に入学した。その後も一斉休校が続き,いよいよ教室に入るのは,ずいぶん後になってしまったが,分散登校等を経て,ようやく通常授業,部活動の開始,期末試験という具合に中学生らしい生活になっていった。例年にないイレギュラーな展開ではあったが,その間長男自身声変わりが始まるなど,一気に中学生らしく成長する時期となった。とりわけ,念願だった野球部に所属すると,体力的にも決して楽ではない活動のはずなのに,初心者として厳しい場面があっても楽しみ,また生活面の自立も目覚ましく成長している。朝練のために,早朝から自分で起床し,身支度も済ませ,水筒の用意も全て自分で行うので,母としては,朝玄関で見送るだけである。
部活での指導で,ユニフォームや指定のバッグなどの用意のために費用の負担があったことについても説明があったらしく,「親に感謝し,家のことをよく手伝うように」という指示を真摯に受け止め,元々分担していた家事の一部をより精力的に担うようになってくれた。具体的には,洗濯干し,取り込み片づけ,夕飯の準備も厭わない。料理の腕もあがっている。妹弟の世話もして,よく遊んでいる。勉強面が心配なので,母として声をかけており,引き続きよく見ていく必要を感じているものの,成績自体は比較的頑張っていると思う。部活動を楽しんでいくことは応援したいので,勉強と両立できるよう,基礎力の強化についての声掛けを続けたい。
小学校の頃に,習い事をさぼったり,しょうもない嘘をついてしまうなどのトラブルに悩まされたこともあったのも事実だが,時を経て,そうしたストレスがほぼ解消し,たくましく成長していることが感じられ頼もしく思う。
唯一の悩みが,長男の願う「パパに会いたい」が実現できていないことである。コロナ禍の影響があるにしても,しっかりと成長して強く見える分,親として,その心痛に寄り添い,願いが叶うことを祈るのである。長男は,父に愛されていることを疑っていない。会えない事情があることも,ものわかりがいい子過ぎるほどに理解している。だからこそ,その希望を叶えるべく,強く主張することとする。
それが,親としての責任であると考えるからである。以下詳述する。
つづく
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