連鎖反応(KOGADOの冒険ワークショップ vol.48)
北川:
最近なにか何かありましたか?
金曜日:
最近思ったこと…….。ちょっと仕事以外のゲーム関連の話になっちゃうんですけど。
北川:
うん。
金曜日:
広告って難しいなと思った出来事がありまして。
北川:
広告?
金曜日:
こないだちょっと遊びに行ったイベントがありまして、そのイベントはざっくりいうとゲームの体験会みたいなイベントだったんですけど。
北川:
うん。
金曜日:
会場で試遊をした人が、抽選でプレゼントを貰えるという事が行われてたんです。それで、運営さんが1つだけすごい景品が入ってますよ、みたいなことをSNSで事前に告知していて。
北川:
すごい景品。
金曜日:
きっと、期待感を高めるために事前にはあえて言わなかったのかなと思うんですけど、後でその景品を当てた人がXで発言していて、「海外旅行」だったんです。
北川:
おおほんとにすごい!!高価だね。
金曜日:
はい、自分の想像よりもすごかったんですけど。けど自分の認識というか観測の範囲だと、……そんなすごいことやった割には、なんというか、あんまり騒がれなかったのかもなっていう認識で。
北川:
ああー……。
金曜日:
中に何が入ってるか事前に公表されていなかったので、当然それ目当てで行く人はいなくなってしまうわけで。
北川:
そうだねw
金曜日:
もしも事前に中身を言ってたら、もっと遊びに来る人が増えていたのかなとも思ったりですね。景品が発表された後で、すごい!って知っても、その時にはもう終わってるわけですし。
北川:
言いたいけど言えない、となると旨みがだしづらいね。
金曜日:
情報を隠して「何があるんだろう」っていう期待感を作るのも大事ですけど、力の入れ具合をもう少しアピールしして、例えば●●円相当の豪華賞品というとか。
北川:
そういわれたら印象違うね。
金曜日:
あとは、抽選で1名様に豪華賞品より、その1/10位の価格の物を10人にプレゼントの方が「自分にも当たるかも?」って期待値が上がるのかな、とか。
北川:
あとさ、目的もあるよね。試遊に来てもらう人を増やしたいのか、あるいはどーんと豪華に見せたいのか。
金曜日:
一等賞以外の景品は、たしかキャラクターグッズだったんです。ゲーム自体を本気でプレイする層の方々はそういうものに意外と興味がなかったようで、試遊はするけど抽選へは行かなかった。むしろ比較的カジュアルにゲームをプレイする層の方たちが、なんかもらえるらしいって抽選にいってたような印象で。そういったところでも微妙に運営の意図とミスマッチは起きていたのかもな、とも。
北川:
いや難しいなw やってしまいそう、起きてしまいそうなミスマッチ。
金曜日:
ちょっとうまく表現できたかわからないのですが、広告的な難しさみたいなのはちょっとそこで実感したっていうのがありました。
二つのゲーム
北川:
イベントといえば、金曜君は対戦ゲームをやってるよね。大会のイベントとかには出てるの?
金曜日:
うーん。学生時代はよく行ってたんですけど、最近はあまり参加出来ていないですね。今でも一応、国内の大会に記念参加とかはしてるんですけど。それこそ大会に出場する為に海外にまで行く、みたいな事はしなくなっちゃいました。
北川:
それは何故?
金曜日:
自分がやってたゲームは、発売からかなり時間が経ってしまってるんです。時間の経過と共に、大会などのイベントが開催される頻度や、対戦出来るプレイヤーの数はどうしても減ってしまうんですよね。ゲームを通じて出来た友達とかも居たんですけど、そういう人達も辞めてしまって。それで、プレイするモチベを維持するのが難しいと思っちゃったんですよね。
北川:
そうなのか。でもそのお仲間は?どこか別のゲームに移行していったとかではないの?
金曜日:
そうですね。ゲーム自体を辞めてしまった方もいますが、多くは別のゲームの方に移行してます。なので今でも連絡は取れるし、なんならしょっちゅう話してたりもしてますね。
北川:
界隈にいるんだったらいいよね。
金曜君は、お仲間が移行していった先のゲームに、自分も移行しようとは思わないの?
金曜日:
まあ思いましたけど、自分があまり器用な人間ではないので、そこはやっぱり合う合わない、得意不得意がありまして……。
北川:
試しに行ってみて、「ちょっとお手合わせお願いします」みたいなことはないの?
金曜日:
そういう交流も、あることはあるんですけど、やっぱり自分が弱すぎて話にならないんですよね。なので、雑談とかゲームの話はするけど、対戦はしないことが多いですかね。
北川:
そんなものなのか。
自分がメインで取り組むゲームは一種類、みたいなのが暗黙のルールとしてあるの?
金曜日:
大会に出て勝ちたい、みたいなタイプの人はやっぱり基本ひとつに絞ってるんじゃないですかね。
基本的には、そのゲームにかけた時間が重要なのは間違いないと思います。
北川:
最後はそこの差になるのか。
金曜日:
勿論、広く浅くでプレイしてるのに強い人もいるので、それが全てでは無いとも思っています。
あとは、周りの環境作りって大事だと思います。
北川:
環境?どういうこと?
金曜日:
やっぱり周りにモチベが高い人がいたら、自分のモチベもあがりますよね。
北川:
なるほどなるほど、そういう環境作りか。
金曜日:
はい。住んでる地域とかも含めての話になるかもしれませんが、モチベを維持しながら続けていけるという意味では、やはり人が多くいる場所の方がオフラインでの交流などもやりやすいので、有利なのかなと思いますね。
北川:
確かにそれは想像できる。
金曜日:
自分がこの前触ってみたゲームがあるんですけど、それも少しマイナーなタイトルで、対戦相手を見つけるのに時間がかかってプレイするモチベが下がったとか、そういう経験もありますね。やっぱり、近くにモチベが高い人が居るかどうかは大事だと思います。
でもこれはなにも、対戦ゲームに限ったことでもないですよね。
北川:
うんそうそう。今俺もそれ思った。確かに周りに同じ話題で話せる仲間がいるかいないかで、入れ込める度合いは全然違うもんね。
金曜日:
自分に都合のいい関係ばっかり作ってしまうとエコーチェンバーになっちゃうんでしょうけど、それでも基本的には他人って時点である程度の考え方は違うもので、それぞれいい刺激をくれるんじゃないのかなと。
北川:
そっか。でも昔に比べると、……昔っていつなんだってのはアレだけど、コミュニティの作りやすさって今は高いよね。集まりやすい。
金曜日:
作る環境とかは整っていますね。Discordとか。
北川:
オンラインとオフラインで、コミュニティの濃さとか温度とか、違うみたいなのはあるのかな。ありそうだよね。リアルで会ってる方が印象としては濃そうだけど。
金曜日:
んー、でもオンラインの方が集まりやすくはあるので、それこそ週に1、2回とかしかオフラインで会えない人よりも、毎日夜にオンラインで会話してる人との関係の方が密接になるでしょうし。オンラインの方がそういった環境に身を投じること自体は簡単にできるので、多分、今地域差みたいなものはどんどんなくなっているんだろうなとは感じますね。
北川:
なるほどね。……仲間か。対戦ゲームであろうと、FPSとかのオンラインゲームであろうと何であろうと、結局そこなんだね。
金曜日:
自分がプレイヤーとしてある程度頑張ろうと思った時はかなり意識してましたね。モチベが高い人の近くに、まず自分がいるってことが大事だなって。
北川:
ちょっと話ずれちゃうかもなんだけど。うちの部に熱狂的なアイドルヲタクの人が1人いるんだけど。
金曜日:
ああ、はい。
北川:
尊敬をこめてヲタクって言うけど、ドルヲタの中には何て言うのかな、メタ的に言うとゲームチックに自分が応援している人たちを勝ち上がらせるための立ち回りをするみたいなことってよく見かけるのね。「推し武道」じゃないけど。
金曜日:
ファンクラブとか、そういうことですかね。
北川:
そう、でも公式ではなく草の根的に勝手にやる。仲間を作って。新規とか初見さんをサポートしたり教えたり、引き上げたりCD配ったり、そういうことを全体の為、ひいてはその推しのためにする、みたいな事って良く見かけるんだよね。推していることも楽しいけど、環境やコミュニティを作ること自体も楽しんでるな、みたいな。ああいうの見てると、人間の社会性の素質も問われるんだなって思ったりするよ。
金曜日:
もちろん1人で行動して何でもできるすごい人っているんですけど、そんな人ばっかりではないんで、誰かを巻き込んで何かをするぐらいの行動力ある人に自分がなるか、そういう人の近くにいるかってことにはなりますよね。
北川:
固まることで、金曜君の言うモチベ―ジョンを高めあうって相互作用が生まれて、力の総量が大きくなるから効率的だったりするんだろうしね。
でも、なんか、それ自体を楽しんでるって風にも見えることもあるけどw なんかファンコミュニティを作りたいなっていうふうに前から思っているんで、なかなか面白い話でした。
金曜日:
コミュニティがどういうふうに作られるかとかは、やっぱり実際に自分が作ってみたりとか入ってみたりすると、いろいろと見えてくるものはあるなとは思います。
北川:
そうだね。あとは立場だよね。いる場所によってだいぶ見える景色も違うだろうしね。
ありがとう。楽しかった!
金曜日:
はい。
微妙に不都合が起きないようにする編集に、時間がかかってしまいましたが、穏やかな日々です。
次回は話題の新作のスタッフに取材をしてみようかな。
今週はこの辺で。
また次回。
※「KOGADOの冒険ワークショップ」では、ソフトウェア開発部の北川がその時思いついた事柄を駄文にしたためております。取り上げて欲しい事柄などありましたらお気軽にリクエストください。
コメント欄、またはTwitterメンション、DM、またはユーザーサポートメールまでどうぞ。