竜神バンジー飛んできた
先日、友人の漫画が「月刊スピリッツ」に掲載されました。
(↑Web上で無料で読めます。ぜひ!)
これはめでたいね!とのことで、お祝いにバンジージャンプを奢ってあげることに。お祝い?
ちなみに1ジャンプ2万円します。
高級自傷行為。
当日
バンジーの予約はしておいたんですが、
レンタカーの予約を当日まで忘れていたことに気が付きます。無計画すぎるバカ。
なんとか当日新宿で借りられたので、
バンジージャンプの場所まで2時間半ぶっ飛ばします。
運転するにつれ街並みが消えていくが…
大丈夫か?
到着。竜神大吊橋。
20分前に受付を済ませようとしますが、
現金がなくて払えませんでした。
かぁ~!これだから現代っ子は!
(事前に引き出しとけ)
準備不足過ぎて受付のお姉さんの顔が引きつっているので、10分先のコンビニでお金を引き出してきます。急げ急げ~~
無事受付を済ませ、「死んでも構いません」みたいな誓約所を書かされ、
まあまあ手軽な装備を付けたらいよいよ本番です。
しかし肝心のバンジーがどこにも見当たりません。
吊り橋の方に案内されるが。
渡った先にあるのかな???
インストラクターのお兄さんが橋の途中で、
バグみたいな非常口から橋の下に侵入していきます。ポケモンの謎の場所
え?到着?もう飛ぶの?
お兄さん
「まぁまぁ、飛べば楽になれますよ!」
「安心してください。99%大丈夫です!w」
こいつ…俺たちの心を弄んでいやがる…
in to the 自由落下
今回は漫画掲載のお祝いなので友人から飛ぶことに。
飛び終わった後にサルベージしてもらうため、身体の起こし方とかフックのひっかけ方をレクチャーされてます。
覚えること色々で大変だ~(IQ5)
外国人インストラクターの方が
「あの山に向かって頭から飛べェ!」
みたいなこと言ってたんですが、
高度100mだぞ!!無茶言うな!!!
テレビだと
「足がすくんで、、、、飛べない…!><」
みたいな葛藤のシーンで尺があると思うんですが、
実際には「はーい後ろ詰まってるから早く飛んでね~^^」みたいに流れ作業で台に立たされます。
つまり心の準備なんて全然させてくれないわけです。
3、2、1、バンジー!
友人が飛びました。テンポが良すぎて震えます。やばい、なんかめっちゃ怖くなってきた。
さて、次は自分の番です。
台に立つと、嫌でも地上まで100mだという事が思い知らせます。
風がビュウビュウと吹いている。
助けてほしい。
外国人インストラクター
「いいか!?あの山に向かって頭から飛ぶんだァ!」
飛べねえよ!!!!
「心の準備はいいですか?では行きます」
「「「3,2,1,バンジー!」」」
1秒くらいためらいますが、
友人が飛んだという同調圧力に負け、
山に向かって飛びます。
いや、無理だ。
無理無理無理無理むりむりむりむり
斜め前上方に向かって飛び出したベクトルは、恐怖によって後ろへと相殺されます。
結果的にカエルみたいな跳び方に。
あ、やばい。
死ぬ死ぬ死ぬ死ぬしぬしぬしぬしぬ
人類の遺伝子情報には、
自由落下に耐えうるメンタリティは保存されていません。
何故なら落ちた奴はみんな死んでるからです。
脳みそが、「お前、死ぬよ???」と語りかけてきます。
あ、死んだわ
「うおおおおおおぉぉぉぉ」みたいな叫び声をあげようとしたんですが、
あまりにも怖すぎて開いた口から「ピョオオオオオオオオォォォォォ」
という情けないソプラノボイスが飛び出しました。
俺こんな声出るんだ。
落ちていく無限の時間が続きます。
物理的には1,2秒のはずなのに、ストップモーションアニメのようにコマ切れでスローモーションの走馬灯が流れます。
ちなみに、流し込まれるのはひたすら「恐怖」です。
バウンド。
身体が跳ね上がります。
脳味噌は既に焼きただれている。
しかしもう一度落ちることが確定している。もう嫌だ。
助けて。
落ちる。
バウンド。
落ちる・・・・・
小刻みな振り子運動を繰り返したのち、
停止します。
終わった…疲れた…
生きてて良かった…
生きてて良かった・・・・・!
体を起こすために、足を固定するロープを外すよう指示されます。
「引っ張って~~~!!!!」
しかし力が入りません。
子羊のように震えながら何度かトライし、やっと上体を起こします。
(ここ、苦戦しすぎて友人にワンチャン死んでると思われたらしい)
滑車で上に巻きあげられている最中、
何故か笑いが止まりませんでした。
出てはいけない脳内物質が出ている気がします。
(実際、バンジー飛んだ後にハイになって事故になるケースがままあるらしい)
感想
バンジージャンプを飛んで一番思ったことは、
ジェットコースターはエンターテインメントだったんだなあ、ということです。
富士急ハイランドの「ええじゃないか」は世界一怖いジェットコースターとして有名ですが、
あれは人間が頭を使ってデザインした乗り物です。
どこで恐怖心をあおり、
どこでスリルと爽快感を演出し、
どこでクライマックスを迎えるか。
きちんと考えられている。
だから怖い、だから面白い。
しかし、バンジージャンプはエンターテインメントではありません。
バカです。
ただ落ちるだけ。
そこにストーリーもへったくれもない。
高い所の重力って怖いよね。
そんな当たり前の摂理を、紐をつけて確かめているだけです。
g=9.8m/s^2 でどこまで行けるかキャッキャしているだけのチキンレースです。
ということで二度と飛びたくないなと思いました。
しかしどうやらアメリカに世界一(350m)のバンジーがあるらしいので、
まだまだクリアは遠そうです。やれやれだぜ
以上です。
ナチュラルハイ(物理)を感じたくなった皆さんは、ぜひ茨城で投身してきてください。そしてともにバンジー論を語り合いましょう。
それではまた。