"なら"から"なら"まで歩いて正倉院展
タイトルを見て「は?」と思った方,
突然ですが質問です。
皆さんが利用する路線の駅で,
「一度見たときは絶対に正しい
読み方ができない駅」
通称「難読駅名」ってありますか?
関西にもそんな「難読駅名」が数多く
存在します。
普通だったら
「へいじょうざん」
とか
「へいじょうやま」
と読むと思います。
答えは・・
当て字にもほどがあるやろ!!
と思ってしまいますが,
答えは, 「平城山(ならやま)」駅です。
今日はここがスタートです。
平城って聞くと, 平城京のことが
思い浮かぶ人も多いでしょう。
しかし, なぜこのように読むのかというと,
「京都と大和を結ぶ道」をこのように
指すからだそうです。
イマイチ納得しづらいですが, 少なくとも
山のことを指しているわけではないそうです。
今回は, 「平城山」から「奈良」の一駅区間を
歩いてみました。
1. 元正天皇
まず, 平城山駅の改札を右に行くとある
歩道橋を進みます。
そして, まっすぐ進み階段を上がると
ロータリーがあるので,
右に進んでいくと, T字路があります。
そのT字路を左にひたすら進むと
「奈良阪町北」交差点に着くので,
右に進んでいくと最寄りのバス停が見えます。
バス停の奥にある信号を右に曲がると
すぐにあります。
(約25分くらい歩いてる)
元正天皇は女帝で, 彼女の在位中に
「日本書紀」が完成しています。
2. 元明天皇
元明天皇も女帝で,
彼女の在位中に「古事記」が完成しています。
高校時代に日本史の勉強をしているときに,
似たような名前の女帝が連続して
即位していたので, 「めいしょう」の順番で
覚えていたのが懐かしいです。
3. 聖武天皇・光明皇后陵
先ほどの交差点に戻り, 平城山駅方面ではない
反対の左に進んでいくと途中でこんな案内図が
ありました。
「大仏鉄道」
なんだそれ…??
どうやらこの道は, 現在の三重県の加茂駅から
奈良県のJR奈良駅を結んでいた大仏鉄道の
廃線跡を道路に整備したようです。
ただ, 大仏鉄道が1898年から1907年のわずか
9年しか開業しておらず, 資料もほとんど残って
いないそうです。
詳しくはこちら↓
ずっとまっすぐに進んでいくと鴻ノ池という
スポーツ施設が密集している地域があります。
その近くにあるT字路の交差点を右に進み,
2つ目の交差点を左に進んでいくと
目的地です。
少し見にくいですが,
赤枠の部分が何か分かりますか?
実は鹿です(野生かどうかは分かりませんが)。
奈良公園の鹿は神の使いであることは
有名な話ですが, まさか皇族の陵にいるとは…
(ちなみに奈良公園にいる鹿よりも
二回りくらい大きいです)
4.開化天皇
聖武天皇・光明皇后陵から右折した交差点に
戻り, 左折すると近鉄奈良駅前に出ます。
その交差点を真っ直ぐ下って, 最初の交差点を
右に曲がると目的地です。
JR奈良駅と近鉄奈良駅のちょうど間にあるので,
非常にアクセスが良いです。
(たぶん今まで訪れた天皇陵で一番駅チカ)
番外編. 正倉院展
今回は, 天皇陵巡りともう一つ目標があって
奈良に来ました。
この時期の目玉と言えば正倉院展ですよね!!
恥ずかしながら, 今まで一度も行った事が
なかったので, 行って見ることにしました!
ただ, 観覧時間まで時間があったので,
周辺うろつくことにしました。
このフラッと入った「なら仏像館」が
とても面白かったです。
今まで仏像の特徴があまり分からなかった分,
「どんなことを恐れていたのか」
「理想郷は何だったのか」
「時代による違いは何か」
少しではありますが, 理解することが
できたことがとても良かったです。
一部写真撮影OKなので,
是非行ってみてください。
仏像も良かったですが,
同時に行っていた中国の古代の青銅器の展示も
非常に良かったです。
改めて2000年以上も前に金属を加工したり,
文字を使うといった高度な文明を持つことの
凄さに驚かされるばかりでした。
ネタバレになるので,
写真はどちらも載せません。
とはいえ館内は撮影禁止なので,
来年以降に行きたいと考えている人向けに
書きます。
正倉院展は, その名の通り正倉院に収められて
いる聖武天皇の遺品の一部を公開しています。
ただ, 歴史が本当に好きな人以外が楽しめるかと
言われると個人的には何とも言えません。
では, どうすれば楽しめることが
できるのでしょうか?
展示品は飛鳥時代や奈良時代のもの
ばかりです。
今から1200年以上前ですから,
特に金属で作られているものは塗装などが
落ちてしまい, 何が魅力なのかイマイチ
分からないことがあると思います。
しかし, 展示品を細かく見てほしいんです。
よく見てみると金で施された後が見えます。
それも一部分ではなく, いたるところに
見えるので, 作られた当初は金ピカだったことが
想像できます。
また, その金ピカのものをどのように使っていた
のかを考えるとそれだけでも面白いです。
これはあくまでも筆者の主観ですが,
ようは必要なのは想像力です。
「こんな使い方してたんかな やべーな」
と思ってもらえるだけでも十分行った価値が
あると思います。
ちょっと長くなりました。
ほな, また👋