AS SOON AS –5/10〜5/16–
10日
CLのセミファイナル、マドリー対シティを見る。もはや彼らにとって“ゴールまでの距離”は大した問題ではないのだなと思った。彼らがストレスなく利き足を振る、その全てがもう決定機なのだ。ベルナベウの陣は痺れる形で終了。エティハドでのリターンマッチ。どうなるか。フリアン・アルバレスが大仕事をしそうな気配、漂いがち。
11日
職場にて健康診断を受ける。今まで何も異常な数値が出ていないのは、年齢のお陰らしい。偉大なる先輩たちは口を揃えて「30歳から一気に崩れ始めるぞ」と、脅しに近い警鐘を鳴らす。確かに俺は、毎日間食もバッチリ取るし、欧州サッカーファンの宿命“睡眠不足”は常、朝食はここ20年くらいちゃんと食べていない、“不健康クソジジイ”なので、正常値をキープしてる方が異常なのかもしれない。そろそろ年齢マジックの効き目も切れそうな今年、結果にビクビクしている。
12日
久しぶりにガッツリ目の残業。「考える」と言うよりも「こなす」系のミッションだったのでシンプルに疲労。帰宅し楽しみにしていた多摩川クラシコ。東京のインテンシティに屈した立ち上がりが全てだった。あと退場者グセはマジでなんとかならんのか。応援してるチームが10人になった時、心に「諦念」が塒を巻いて広がっていくような、あの感覚。フットボールファンとして一番辛い瞬間でもある。
13日
映画「TAR」と「ジュリア(s)」を二本立てで見る。アカデミー賞を賑わせた前者は、圧巻。好きか嫌いかでいうと決して好きな物語ではないけれど、この映画がトンデモナイ作品であることは、ノータリンの俺にも分かる。最終的に情熱的な、初期衝動的なオチに着地しているのがスゴかった。
一方後者は、予想はしていたけれど映像や演出、演技、全てがチープに感じてしまい(TARがレベチってのはあるが)、結構苦痛な2時間だった。途中クラブのシーンでめちゃくちゃイケてる曲が流れていたのだけれど、調べても誰の曲かわからない。この時代でもこんなことがあるのかと、その点については少し興奮している。
14日
クアトロにT字路sとイースタン・ユースの対バンを見に行く。どちらも素晴らしい演奏だった。イースタン・ユースの魂の叫びも、T字路sの軽快なブルースも、絶対この世界に必要な音楽だと思った。吉野氏がMCで「幸せいっぱい、腹いっぱい、そんな人は他に聴く音楽がたくさんあるんで、よそへ行ってください」と言っていたのがカッコよかった。と同時に、俺は幸せいっぱい、腹いっぱいでもないのに、そういう人たちが聴きそうな音楽も好きだったりするので、困ったもんだと思った。
15日
ChatGPTのあるなしでは「“石や竹を使って料理をする”か、“システムキッチンを使う”か、ぐらいの差がある」有識者がそう発言している記事を読んだ。曰く、我々の暮らしにおいて、インターネットやスマートフォンの登場よりも遥かに大きな影響力があるとのこと。妙なアレルギーは覚えずに、うまく手なずけたい。「いかに生成AIを使いこなすか」を含めて「センス」と呼ばれる時代が来るのだろうか。そのうち。
16日
Twitterで「オールタイムUKベストソング100」なる企画が立ちあがっている。イギリスのアーティストの好きな曲を30選んでランキングにし、ハッシュタグをつけて投稿、というシンプルな企画なのだけれど、いやはや悩む。特に洋楽を聴き始めた時分の自分にとって、イギリスのロックはポップでとっつきやすく、夢中になるのに時間はかからなかった。オアシス、ストーン・ローゼズ、プライマル・スクリーム、アークティック・モンキーズ、フランツ・フェルディナンド、ボンベイ・バイシクル・クラブ、ベル・アンド・セバスチャン、、俺の音楽マップの拡張に多大なる貢献を果たしたUKロック。迫り来るエモーショナルの波と格闘しながら、納得いくランキングを捻り出したいと思う。
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