東京暮らし36年になる中年男がするUターンの覚悟と決意。
在宅介護Uターン 東京編1
ーー 文字数:755文字 2~3分くらいで読めます。
わたしが実家に住むとしたら……
そんなもしもを意識しだしたのはいつからだろうか?
父が要介護3の認定をされて実家の片付けをし始めたころからかもしれない。まだ2月の寒い季節だったと思う。
―― 東京の部屋を引き払って実家に。
それはまだ決められないけれど、いずれかに決めて、その前提で片付けをした方が合理的に違いない。この決断は早ければ早い方が良いことは分かっているけれど、それだけでは割り切れない自分がいます。
わたしは週に数回、深夜のジョギングをしているのだけれど、気が付けば、走りながらUターンする理由、しない理由を検証していたりする。
冬場のジョギングはクセになる。身体が温まってきて、しばらくすると熱くなって汗をかく。でも冷たい空気を切っているので頭は冷えてスッキリして気持ちいいのだ。
走りながら何度も考える。わたしの頭の中には父の介護がほとんどを占めるようになっていた。
そして、戻る理由を模索しだした。
1ヶ月に一度は帰省することになりそうだし。
実家の周辺もちょっとだけ便利になってきたみたいだし。
家賃払わなくていいので丁度その分の非常勤の仕事を辞めても影響ないし。
などなど。。。
逆に、東京に留まる理由は?
やっぱり便利だし、少ないけど友人知人はいるし、なにかと気楽だし。
うーん、弱いかな……
とはいえ、覚悟も決意もできないまま、実家に行き、父の帰宅準備に向けた片付けをする。
妹と旦那さんに、「 もしも戻ってきたら 」と、あくまで仮定で話をしてみる。
その時は、「 そうだね、戻ってくれたら助かるね 」くらいだったのが、次回以降は、わたしが戻る前提で話しが進んでいる気が……
覚悟と決意、それぞれがじんわりと自分の中に浸透してきて、なんだか実感もないまま実家に戻ることを決めてしまいました。
ドラマチックなきっかけってないもんですね。