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【校閲ダヨリ】 vol.15 信頼できる情報


みなさまお疲れさまです。
前回、我らが校閲チームのリーダー伊藤が校閲者向きの人物について話していたので、今回は私の校閲者の素質を試されている! と感じた体験を。

先月のお話になるのですが、数日後に事前エントリー式イベントを控えた状態で超大型台風の接近が騒がれていました。
イベント自体は日曜日の朝から丸一日、台風上陸は土曜日。参加者の中でも日曜日なら大丈夫なのか、安全を考えて欠場にしておこうか、悩む声がちらほら聞こえてきていました。これまでの経験上、イベント自体が中止になることは想像していませんでした。
ところが、参加者界隈で有名な、それなりの地位にある方がTwitterで「3週間後に延期のようです」と発信。情報はリツイートされ、LINEのグループトークなどでも一気に駆け巡りました。その後に公式ではないけれどイベントの情報を積極的に発信しているアカウントからも延期のようだと投稿がありました。
この時点で私の友人は延期ということで他の人にも連絡をまわして、人によっては前日の美容室の予約キャンセルをしたりしていたのですが、普段から情報を疑ってかかる癖のついた私は気付いてしまいました

どの投稿も、延期「のようだ」と伝聞調なのですが、情報源が書いていないのです。

運営のホームページには台風のたの字もなく、公式情報なのか判断がつきません
校閲者の末席を汚す身としてそんな不確かな情報を信じていいのか……否、いいわけがないと思い運営事務局に電話で問い合わせてみました。

あっさりと「延期ですねー」と返されたので、今回は信じても良かったのですが。
せっかくなので校閲ダヨリのネタにしてやろうと思って、問い合わせの電話が多くて大変なのではないかと聞いたところ、ほとんどきていないとのこと。有名な方が、たくさんの人が言っているから、というだけで、延期の情報は多くの信頼を勝ち得ていたのでした。
最新の情報を素早くキャッチすることも大事ですが、その情報を疑いなく信じてしまうのは少し怖いなと思いました。勘違いから悪意なく誤った情報が流れることもあります。実際、同日栃木県で行われる予定だったイベントは決行されたのですが、こちらも延期なのでは、という話が流れていました。

みなさまも、なにか情報を得たとき、発信するときにその情報はどこからのものなのか確認すること、記載することを意識してみてください。それだけで情報の信頼度が大きく変わってきますよ。

それではまた。

文責:Y

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