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【校閲ダヨリ】 700フォロワー記念号外 —校閲チーム・リーダーのプレイリスト—



みなさまおつかれさまです。
日頃より当チャンネルをお読みくださり、ありがとうございます。

世間を見渡すと、校閲に携わる方々が発信されている記事が意外と多くありますが、当チャンネルはどちらかというとマイナーな言語事項や出版業界の話が主であり、アンダーグラウンドな方面の情報のような気がしています。
しかしながら、書いている本人としてはいたって真面目に「言葉の本質」を常に語っているつもりであり、しばしば「エゴサーチ」なることもしています(笑)。

お読みくださる皆さま、Twitterなどでさらに拡散していただける皆さまに感謝の意を表すべく、今回の記事を書かせていただくことにしました。
号外は号外らしく、本業から離れた分野で書きたいのですが、内容がいつも「誰が読みたいんだろうこんなもの」というものになります。本記事も例外ではないので、先にお詫びをしておきます。……ごめんなさい。


私が校閲の作業をするときは、ほぼ100%の割合で音楽を聴いています。理由は一応あり、周囲の「言葉」が耳に入らないようにするためです。
校閲専門の会社ではないため、また、専門のフロアでもないので仕方がないことなのですが、周りにはたくさんの言葉が存在します。(私たちも精神衛生上、問いかけや応答をしながらの作業なので、この環境には助かっているところもあります)
そんなときに音楽を聴くとリラックスすることができるので、私は常にそのような状況になっているわけです。

今回は、私が作業BGMとしてよく聴くプレイリストをご紹介いたします。
ひとつお断りしておくと、歌詞が日本語の曲はありません。原稿の文章と混ざって頭が混乱してしまうからです。
洋楽がお好きな方であれば、楽しく読んでいただけるかもしれませんね。(実は、ライナーノーツ作家を志していた時期もありました)
楽曲は全てYouTube上で視聴することができます(各オフィシャルチャンネルのリンクを貼っておきますね)が、アーティスト本人が動画を削除する場合もありますので、その際はご容赦ください。


1.Jack Broadbent「On the Road Again」(『One Night Stand』収録曲)

出会いはInstagramでした。路上で演奏している動画を見て、そのグルーヴに惹かれたのです。彼のスライドギター奏法(通常は指にボトルネックをつけて行います)は、座った状態でギターを膝上に横たえ、ウイスキーのスキットルをボトルネックとしてスライドさせながら演奏します。……もう、「」しかありません。


2.John Mayer「Waiting On The World to Change」(『Continuum』収録曲)

知る人ぞ知る、「現代の三大ギタリスト」の一人で、私がもっとも好きなアーティストです(昨年のライブで実際にこの目で見ることができたのですが、私は8割がた、男泣きに泣いていました)。親日家として知られる彼ですが、学生時代に日本に留学経験があります。現代音楽の最高学府・バークリー音楽大学での恩師、トモ藤田さんも日本人です。
なかなか1曲を選ぶのが難しいのですが、この曲は彼らしいお洒落なコードカッティング(コードの鳴らし方)が楽しめるのでリストアップしてみました。


3.Little Barrie「1.5.C.A.」(『Death Express』収録曲)

高校時代に出会い、それから聴き続けているバンドです。UKらしい線の細さ、かといってダラリとしたメロディーラインに走りすぎず、しっかりと根底にブルースが感じられます。アラビアンな風を感じさせてくれる曲も多いので、エスニックな食事タイムのBGMとしても良さそうです。
この曲は、ギターのバーリーが頻繁に叩いているキルスイッチ(通電をショートさせ、押している間は音が途切れる装置)の使い方が素晴らしいです。

天国でプレイするヴァージル・ハウに愛を込めて。


4.Tom Misch「Disco Yes」(『Geography』収録曲)

こちらもUK出身アーティストです。星野源さんと共同プロデュースをしたりしているので、ご存じの方も多いかと思います。
ファンクやジャズ、ネオソウルといったジャンルをミックスさせたような、自然と身体が動き出すようなグルーヴを体感させてくれます。
彼の曲を聴いていると、「音数ってそんなに多くなくていいんだ」と思うことができ、音楽の基本はビートなんだとあらためて気づくことができます。メジャーデビューアルバム『Geography』は秀逸です。


5.Fat Night「Honest Man」(『Live for Each Other』収録曲)

シカゴの4人組インディーソウルバンドです。耳に心地よく、かつグルーヴ感があふれ出るサウンドです。この曲が収録されている『Live for Each Other』というニューアルバムは、個人的に2020年ナンバーワンの座に輝いています。
シカゴはブルース発展の地。それまでアコースティックサウンドが主であったデルタブルースにエレキサウンドの風をもたらした近代音楽の重要拠点です。ミュージックピープルがあふれているわけですよね……!


6.Eldar Djangirov「POINT OF VIEW REDUX」(『Breakthrough』収録曲)

疾走感のあるジャズがお好きで、まだ聴いたことがなければ、エルダー・ジャンギロフのピアノジャズをおすすめしたいです。ビル・エヴァンスのようでありつつ、独自の世界観を確立しています。


7.Marcus King「Love Song」(『El Dorado』収録曲)

弱冠24歳にして、デレク・トラックス(現代の三大ギタリストの一人)に認められるという、天才的なブルース・ジャズギタリストです。「いったいどれだけ練習したんだ」と思わせるフレーズの種類。とにかく、演奏の引き出しが多いです。ブルースが好きな方はもちろん、ロック、ジャズがお好みの方もすんなり入れると思います。
この曲は、彼の渾身のバラード。コード進行が美しいのでぜひ聴いていただきたい一曲です。


8.Jamie Cullum「Monster」(『Taller』収録曲)

英国ジャズ界で誰かおすすめを、といったら私はジェイミー・カラムを挙げます。ピアノはもとより、ヴォーカルが素晴らしいです。
私が考える、音楽にとって必要な要素のひとつに「クセ」があります。全てが完璧な音楽も美しくて好きですが、どこか引っかかるポイントがあると、耳から離れなくなるのです。彼の場合は声質じゃないでしょうか。
こんな声で歌えたら……最高でしょうね。


9.Alicia Keys「If I Ain’t Got You」(『The Diary Of Alicia Keys』収録曲)

グラミー賞授賞式の司会として目にされたことがある人が多いかもしれませんが、彼女も間違いなく最高のシンガーの一人です。この曲は2005年にグラミーを受賞した代表作ですが、多くのアーティストにカバーされている曲としても有名です。
先日発表されたニューアルバム『ALICIA』では、彼女らしいR&Bの世界が堪能できますよ。



さて、いかがでしたでしょうか。
収録されているアルバムタイトルも載せておきますので(どれも美しいです)、気になったものがあれば聴いてみてください。
プレイリストは、スムースに違和感なく、ひとつのコンピレーションアルバムのように聴ければと思い、曲順を考えてあります。

こちらよりアクセスできますので、ものは試しに、訪れていただければこれほど嬉しいことはありません。


今後とも、当チャンネルをよろしくお願いいたします。


それでは、また次回。

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