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エレベータ・綱引き理論の真の使い道
こんばんは、こえさがすくじらです。
今回は、「エレベータ・綱引き理論の真の使い道」と称して、二つの技を掛け合わせた実践的な方法論についてお話しします。
では、まいりましょう。
1. エレベータ理論と綱引き理論(守)
ここ3回ほどの投稿で、エレベータ理論と綱引き理論についてお話してきました。エレベータ理論は上下の意識の持ち方、綱引き理論は前後の意識の持ち方であることを説明してきました。まだ、こちらの記事を読まれていない人は、一読されてから戻ってきてください。
これらは、例えば、声質を整えたいとか、任意の声量を得たいとか、そういった要望に応えることができます。要するに、整える。
しかしながら、こと表現技法としての歌唱においては、整えるという行為は初歩の段階であり、そこから何が表現できるのか?ということが重要ではないでしょうか?
2. 混ぜる・壊す(破)
まず混ぜるから。
混ぜ方は色々あります。あなただけのブレンドを是非お試し下さい。
ここでは、僕が良く使う一例をあげます。
こんなシチュエーションありませんか?
”高い音を爆音で、しかも、まるで高いところを歌っていないかのように聞かせたい”
やってみましょう。
高いところを高くなく聞かせるので
①意識は下方向に少し多めに引きます
大きな声を出すので
➁意識は後ろに引きます
当然、二つのベクトルは異なるのですが、
ベクトルの足し算をして解決します。
意識は、後方斜め下です。
この意識で歌ってみて下さい。やってみたら分かります。
では、次に壊す方。
高いのに高くなく、気持ちを込めているのに、息の量は減る。
それができれば、逆もできます。
・別にそんなに高くないのに、高いように聞かせる
・余裕なフレーズなのに、辛そうに聞かせる
表現するうえでこれが求められることって、よくありますよね。
やり方は簡単です。こうしましょうと今まで説いてきたことの逆をします。
3. 理論から離れる(離)
様々なバリエーションで歌えるようになって板についてきたら、
理論から離れましょう。
今までやってきたことって、
バランスをとることが重要で、バランスを崩すことが重要
相反することですね。
では、何をもってコントロールしているかと言えば、
表現したい事。ですよね。
だったらもう、表現したい=声
ってなってるのが一番理想です。理論を介する余地がない、理論なんて全く気に留めていない方が、より表現したい事とアウトプットがダイレクトにつながって、自然ですよね。
最終はここを目指すべきだと思っています。
もちろん僕もできていません(笑)
ただ、意識して基本をやること(守)、応用したりあえて背く事(破)
を経てこそ、本当にここにたどり着けると思います。
いろんなジャンルで言われることですよね。
4. まとめ
では、今回のまとめです。
1. まずは2理論の基本をできるように(守)
2. 2理論の組み合わせ、あえて逆のことをやる(破)
3. 理論を捨てる(離)
です。
では、次回もお楽しみに♬