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バターン死の行進をプロパガンダする人々に伝えたい言葉

米国空軍中尉ベンモッセルさんの言葉を知ってください。

 米国空軍中尉ベンモッセルは、「本書の内容は何ら日本軍より要求されて作られたものではない。筆者の自由なる意思発表であって、放送されても、印刷されても一向に差し支えないものである」と前書きして、長い感想文を書いている。それは三項目に分かれているが、最後の項に次の一章があった。

焚書されたバターン死の行進

「日本軍の態度は紳士的で、親切で、丁寧な取り扱いぶりであった。五月三日、オオドネルにつれて来られたとき、自分は日本軍が捕虜の日常生活の取り締まりに関しては、各分団の米比将校に一任しているのを知った。食物は日本軍から給与されたが、その調理や分配は全部彼らに委されていた。薯、米、砂糖、ラード、麦粉、豆、果汁、蕪、等があり、米軍兵站から給与されたものより多くの食糧を、日本軍から貰っているとはまことに皮肉な感じがする。もちろん、残念ながら料理用具や石鹸が不足だったが、こんな物はやがて手に入ると思う。マラリヤや赤痢で多数の死亡者があったが、これは一九四八年四月九日にいたるまでの米軍の状態が不良不健康であったためで、遺憾至極ではあるが、この責任は米軍兵站部が取るべきである。なお、オオドネル収容所内では捕虜は完全に自由で、今日まで自分は何等日本軍から干渉されたのを知らない。
 自分は無数の米兵と話し合ったことだが、日本人とアメリカ人との密接な交渉はすでに強い友情感を喚起しており、これはかならず米本国に反映して、次の世界新平和に寄与するに違いないと自分は信じている。」

焚書されたバターン死の行進 デジタル国会図書館で読めます。


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