「事件」を最初に報じた朝日新聞西部本社版
この「事件」を最初に報じたのは朝日新聞西部本社版でした。福田ますみ著「でっちあげ」によると記事は次のようなものでした。
そして、この新聞記事が掲載された朝に地元テレビ局のローカルニュースが報じていたことが明らかにされています。
完全に後追いであった週刊文春の西岡研介さんの記事
朝日新聞西部本社版の記事と週刊文春の西岡研介さんの記事を比較すると、小学校教師がハーバライフのマルチ商法をなしていたとするデマ記事の部分以外には目新しいものはなく、週刊文春が完全に後追いであったことがわかります。西岡研介さん自身は、「鳴物入り」で移籍した週刊文春の専属記者時代について「スキャンダルを追え!『噂の眞相』トップ屋稼業」でこう述べています。西岡研介さんのこの著書は「俺はこれだけすごい人間なんだ」と自己主張する自慰行為に近いものですが、この中でこれほど弱気な記述がなされているということで、週刊文春専属記者時代の迷走が炙り出されるものとなっています。
西岡研介さんの立場に立ってみると、「噂の眞相」で名を上げて大きな期待とともに週刊文春に移籍したにもかかわらず、期待されるほどのスクープを放つことができていない状況の中、朝日新聞西部本社によって「特オチ」して、朝日新聞西部本社のように小学校教師に対する取材も成功しなかったわけです。その焦りは筆にあらわれ、ろくな取材がなされていないのにもかかわらず断定的に記事を書き、「特オチ」を巻き返そうと表現が過激になっていったのではないでしょうか。その結果、権力者ですらない市井の小学校教師に対し、まともな取材を行うこともできないまま「殺人教師」と決めつける記事を書くことになったのかもしれません。ただ、その記事には真実がないばかりでなく、誹謗中傷された者が自ら死を選んでも不思議ではないほどのものでした。それに対するまともな謝罪すら行っていない週刊文春と西岡研介さんを決して許してはいけないと思います。