「NTTにデザインは必要か?」NTTグループ最大のデザインイベント『NTT Designer Meetup』
こんにちは、KOELの細谷です。
NTTグループには、KOELの他にもデザイン活動に取り組んでいる社員が多く所属しており、定期的に知見やノウハウを共有する勉強会をグループ横断で開催しています。
その勉強会のメンバーを中心に、NTTグループ内のデザイナーが集うイベント、『NTT Designer Meetup』が2022年6月24日(金)に開催されました。本noteでは、イベントの様子をお伝えします。
なぜNTTにデザインが必要なのか、650人で考えた4時間
このイベントでは「NTTにデザインは必要か?-社会インフラにおけるデザインの重要性を考える」をテーマに据え、社会インフラを担うNTTグループにおけるデザインの価値を共有することを目的に、社外からも豪華ゲストを招いて総勢11名の方にご登壇いただきました。
イベントはNTTコミュニケーションズの共創スペース、OPEN HUB Parkから配信され、グループ内のイベントにも関わらず総勢約650人もの参加者が集まり、NTTグループ全体でデザインの熱が高まっていることが伺えました。
デザインに対する視点を得る、日立製作所 丸山幸伸さんの基調講演
イベントは日立製作所で️主管デザイン長(Head of Design)を務める丸山幸伸さんの基調講演から始まりました。今回の講演では「Social Innovation design—次の社会にデザインで貢献する」をテーマに、社会イノベーションにおけるデザインの役割と、事業貢献までコミットするデザインの領域の広さについてお話いただきました。
日立製作所という歴史ある日本企業で取り組まれている、社会イノベーションのためのデザイン活動をご共有いただき、社会インフラを担う企業におけるデザインの重要性を再確認できました。
参加者からも「社会を支え、変えていく会社にとって、デザインは避けて通れないものだと認識できた」「デザインという言葉が扱う領域が拡大していく中で、日立ほどの大企業でもしっかり先進的なデザイン活動に取り組まれていることを知り、我々も負けていられないと刺激になった」など、デザインに対する新たな視点を得られたことへのコメントが寄せられました。同時に、デザインを自組織に落とし込む際のポイントに関する質問が多数寄せられ、組織を変えていこうとする、参加者の熱量も伺えました。
この基調講演を通じて、拡張されていくデザインの領域と重要性を理解し、デザインが一部の職種ではなく社会を変えていく人たちにとって関係のあることだという認識を、改めて参加者の皆さんに共有できたのではないでしょうか。
デザイン実践のヒントを得る、NTTグループセッション
次に、NTTグループ内でのデザイン実践事例の共有セッションが行われました。すべてはご紹介できませんが、可能な限りご紹介します。
最初にNTTコミュニケーションズのデザインスタジオKOELの阿部紘樹さんから、「『使わせる』から『使われる』へ—教育現場におけるDXとデザイン—」をテーマに、デザインリサーチで教育現場の課題を解明したエピソードを発表いただきました。
NTT テクノクロス こころを動かすICTデザイン室の片桐有理佳さん、大野健彦さんからは、B2B事業の運用フェーズでもデザインの力が有効であることを、「働き方の理解から始まるコンタクトセンターデザイン」というテーマで講演いただきました。ソーシャルデザインという観点からは、地域創生Coデザイン研究所 木村篤信さんとNTTデータ 水野恵理さんから「デザインはどのように社会を変えていくことができるのか?!」をテーマにお話をいただきました。
参加者からは、デザインリサーチで生々しい課題を発見するまでのプロセスに対する感想や、ぶつかった課題をどう解決したか、どのように人を巻き込んだのかなど、実践における具体的なポイントに対する質問が寄せられ、質疑応答の時間も大いに盛り上がりました。
他にも、ライトニングトークという形で、地域との共創による社会課題解決の取り組みを共有いただいたのは、NTT社会情報研究所の林瑞恵さん。サービス部内に有志でデザインチームを立ち上げた軌跡をお話いただいたNTTコミュニケーションズ DPS部の大西宇泰さんをはじめ、各部署が取り組んでいる事例を共有いただきました。
加えて、NTTデータ デジタルテクノロジ推進室のTangity所属サービスデザイナーの岡部美幸さんからはデザイナー集団Tangityの育成研修について、NTTテクノクロス こころを動かすICTデザイン室のリードUXデザイナーの占部舞さんからはショッピングモール内のサインをリデザインしたプロジェクトについてお話しいただきました。
今回のイベントでは参加者からの質問をリアルタイムに募集していました。参加者からはデザインを実践する際の苦労への共感や、グループ内イベントならではの現場目線でのコメントが寄せられました。
これらの内容を通じて、NTTグループ内でデザイン活動を実践するための方法やポイントが共有できたのではないでしょうか。
デザインを始めるための第一歩を知る KESIKI 石川俊祐さんの基調講演
イベントのトリを飾ったのは、KOELのデザイン顧問も務めるKESIKIの石川俊祐さん。様々な組織の文化を変えてきた石川さんからは、「そもそもデザインとはなにか?」から始まり、これからデザインに取り組もうとする人たちに対して、立ちはだかる壁と乗り越え方をお話しいただきました。
講演内容がデザインを始める際のマインドセットに話が及ぶと、参加者からは「明日から何をすればいいかイメージができた」「自分でもデザインを始められそうだと自信がついた」といったコメントや、チームでデザインを推進していく際の困難への向き合い方についてなどの質問も寄せられていました。
この基調講演を通じて、社会インフラを担う企業におけるデザインの重要性を改めて認識し、たとえ今「自分はデザイナーではない」と思っている方にも、自らデザインを始められるような後押しをいただきました。
デザインの熱をより多くの人に伝えていくために
誰もが使う社会インフラは、誰もが使いやすいものである必要があると同時に、社会をより良くするイノベーションを起こすポテンシャルがある。そして、デザインにはそれを実現する力がある。このイベントを通じて、NTTグループがデザインを取り入れる意味を改めて共有できる機会になったと感じています。
NTTグループ内にデザインの熱を伝えていくために、今後もこのようなグループ横断のイベントを定期的に開催する予定です。
また、KOELではNTTグループ内によりデザインを浸透させる取り組みも行なっています。組織の文化を変えていくことに興味のある方は、ぜひKOELにお声がけください。
本noteにより、少しでもNTTグループ全体のデザインに対する熱量が伝われば幸いです。
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