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美大生2名が社会課題に向き合ったKOELインターン2024

こんにちは、KOELの笠井です。
8/26から9/6にかけ、2024年度の学生向けインターンシップをオンライン/オフラインのハイブリット形式で開催しました。
今回は、学生2名をお迎えし、KOELメンバーの一員として実際の業務を担当していただきました。
この記事では、参加いただいた学生さんに、デザインとの向き合い方や、KOELインターンの感想をインタビュー形式で伺いました。お二人の生の声を通じて、KOELのデザイナーとして働くことに興味のある方の参考になればと思います。


社会に貢献できるデザイナーになりたい

——まずは自己紹介からお願いします。

宮本:武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科 3年の宮本です。グラフィックデザインを基本に、リサーチからグラフィックに落とし込むことに取り組んでいる学科です。

柳原:多摩美術大学大学院 美術研究科デザイン専攻 情報デザイン研究領域の柳原と申します。名前の通りですが、簡潔にいうと「情報のデザインをする」ことを研究しています。

——お二人とも美術大学に在学中ですが、美術大学で学ぼうと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

宮本:最初は人や社会のためになることをしたいということがあって、どんな大学がいいか調べていくうちに、美大でデザインをやっている人がいることを知りました。私は絵を描くことが好きなので、デザイナーなら考えを形にする力を生かして、人や社会のためになることができるなと。なので、地元と比べて最新の情報が集まる都内の美大を選びました。

柳原:幼い頃に入院していたこともあり、病院で子ども向けに工夫されたデザインをよく目にしていました。そのあと美術系の中学に通っていたころに、デザインというのは社会に役に立つものづくりなんだと知ったんです。多摩美術大学の情報デザインコースは社会デザインの分野に強くて、大学自体も産学共同の施策に強い学校なので、多摩美術大学なら実際の社会と関わりながらものづくりできるんじゃないかと思いました。

宮本さんが学校の課題で製作した白菜生産量1位の町 茨城県八千代町の駅広告
柳原さんの卒業制作、環境問題を身近に感じるからくり型学習コンテンツ

——お二人は、大学ではどのようなことを目指してデザインを学んでいるんでしょうか。

宮本:いつか地元の奈良に帰ってまちづくりや地方創生ができればと思っています。現在大学ではグラフィックデザインやブランディングを学んだり、Tokyo Scopeという明治大学の社会学を専攻する学生と共同で東京の新たな見方を提示する本を作るプロジェクトに参加しています。

柳原:社会デザインに興味を持って進学したこともあり「デザイナーとして働く上で、社会貢献できるか」の軸は外せません。大学では情報デザインを学び、おもちゃやアニメーションなど幅広いものづくりをしています。大学のプロジェクトでは、商店会の活性化のため、子どもが商店街に行きたいと思えるゲームを作りました。商店街の子どもたちや地域の方々が喜ぶ顔が印象的だったんですよね。その経験もあり、使っている人の顔が見える環境でデザインをしたいと思っています。

宮本:デザイナーとして働く時に、相手の課題に寄り添い、社会に貢献できた実感を得たいという気持ちが大きいんです。

社会課題に関わるデザイナーの役割を知り、体験する

——KOELのインターンに興味を持った理由をお聞かせください。

宮本:「社会課題に対してデザイナーがどう取り組むのか」を知りたかったからです。また、KOEL公式noteで「豊かな町のはじめかた」を読んで、リサーチのために1つのプロジェクトをやっているのも印象的でした。
大学でも授業の7割がリサーチ、というくらいリサーチしないとものづくりを始めないんです。なので、言われたアウトプットを作るのではなく、人を理解してからものづくりを出来ることが魅力に感じました。

柳原:社会課題に貢献できることが1つ目の理由です。もうひとつはKOEL公式noteを読んで感じたのが、インタビューやワークショップを通して、使う人の声を大事にして、使う人に近づこうとしていること。そこも自分の大切にしている考えと近いと思いました。
あと、一般的なインハウスのデザイン部門だと業務が自社だけで完結することが多いのかと思っていたんですが、KOELの場合は他の企業との共創も行われていると知って興味を持った部分もありました。

宮本:KOELはデザインと通信技術の両方を使って課題解決まで出来るので、社会とのつながりの実感を持てるところが他の会社との違いだと感じました。

今年のインターンシップでは、2つのプロジェクトに参加してもらいました。

1.UI改善

NTTドコモが提供する電力サービス「ドコモでんき」のリサーチやUI設計を行っているプロジェクトに参加。
サービス既存の画面や、他社のインフラサービスを調査し、課題の仮説を作成。KOELのUIデザイナーにアドバイスをもらいながら、利用者の生活に馴染む画面の改善案を提案しました。

2.サービス/事業企画
KOELが注力する領域の一つであるセミパブリックに関連し、「愛される社会インフラとは?」をテーマにしたリサーチ・事業企画のプロジェクトに参加。
社会インフラに関わる組織で働くデザイナーに求められる役割やスキルを探索し、「愛される社会インフラ」の実現に繋がる事業アイデアを検討しました。

——2つのプロジェクトに参加してどんな学びがありましたか?

宮本:インターンに参加する前から「社会貢献する時にデザイナーとしてどう関わりたいのか」を言葉にしたいと思っていました。サービス/事業企画のプロジェクトでは、中長期的なキャリアを言語化する機会になりました。将来的に私は、当事者の主体性を引き出せる地方創生の仕組みを作っていきたいんだ、という気づきがありました。

柳原:ただ与えられた課題に取り組むのではなく、社会に役立つデザインを業務として体験できたのが良かったです。
大学の研究ではビジネスがまったく関わってない状態でやるもので、それをじゃあどうやって続けられるようなビジネスとしてできるんだろう、ということを今回学びたかったんです。プロジェクトでは「リサーチを大事にした上で、ビジネスとしてどう成り立つか、どんな企業と協力するのか」の視点を考えることで、持続的な社会貢献につながるんだ、ということが学びでした。

——特にやりがいを感じたのはどんな時でしたか?

柳原:宮本さんと2人で話し合いながらリサーチ結果を抽象化し、「愛される社会インフラとは?」の定義が構造化されていく瞬間ですね。宮本さんは質問を投げかけて情報の要点を引き出したり、それを言語化するのが上手で。そのプロセスも勉強になりました。

宮本:柳原さんは言語化した後の図式化が分かりやすいし早いんです!お互いの得意分野で役割分担できましたね。

思ったより100倍フレンドリーな温かさ

——インターンでは多くのKOELメンバーと関わる機会があったかと思いますが、どんな印象を持ちましたか?

柳原:他のインターンだと学生同士だけのワークショップ形式だったりすることもあったりするんですが、今回のインターンは業務体験型で、実際にたくさんのKOELメンバーの方にも会ってお話しもすることができました。

宮本:ランチなどでたくさんのKOELの人と話す機会がありました。その時に社会にどう貢献したいのか、自分の考えをしっかり持ってる人が多いのが印象的でした。

柳原:実際にご一緒して予想外だったのは、思った以上にみなさん仲が良かったことです。「プロフェッショナル集団ってきっと衝突が激しいんじゃ…」と勝手に想像していましたが、想像の100倍フレンドリーでした(笑)。インターン期間中はみなさんに助けてもらいました。そういう温かい雰囲気で働けるのも魅力に感じましたね。

——最後に今後KOELのインターンシップへの参加を検討する方へ、メッセージをお願いします。

宮本:大学ではデザインのやり方は教えてくれますが、「社会でデザインをどう生かすか?」は自分で探していく必要があります。特に社会課題に興味がある人には、KOELのインターンは学びが大きいので、おすすめしたいなと思います。

柳原:就活では「デザイナーとしてどう働きたいか」よく聞かれますよね。でも実際には企業に入ってみないとわからないことも多くて。KOELのインターンでは、それを働きながら実感として知ることができるので、ぜひ参加して欲しいです。

——宮本さん、柳原さん、インターンにご参加いただきありがとうございました!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。KOELでは多様な専門性を持つメンバーの活躍の機会があります。来年以降の就職を考えている学生の方々でKOELに興味を持ってくださった方は、ぜひ次回のインターンへのエントリーをお待ちしています!

また、採用情報や関連イベントの情報は本noteアカウントX(エックス)でも発信していきますのでぜひフォローをよろしくお願いいたします。


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