【授業におけるICT活用】 インターネット検索力をきたえよう(2)
インターネット検索については、まだまだいろいろな使い方があります。
「フレーズ検索」
フレーズ検索は、検索結果をより確実にしたいときに使います。
たとえば人の名前や歌詞、そのほかの有名なフレーズ(格言など)や、ひと続きの文章を検索したいときに使うことが多いのですが、どうやるかというと、検索したいキーワードを二重引用符(")で囲むのです。こうすることで、完全に一致するページが検索されます。
情報リテラシーと検索すると、「情報」と「リテラシー」の両方、つまりAnd検索になってしまいます。情報という言葉とリテラシーという言葉が入っていれば検索結果にでてきてしまうのです。
そこで、”情報リテラシー“とダブルコーテーションで囲むことによって、ひと続きの言葉(フレーズ)が書かれているサイトがヒットします。
「とは検索」
フレーズ検索に似ているものとしては、「〇〇とは」など、質問形式のような検索方法もあります。知らない用語を調べたいときに、その単語だけをキーワードとして入れてしまうと、その単語が使われているサイトの情報がすべて出てきてしまいます。
そうすると、「だから結局何なの?」ということになってしまいますから、〇〇とはと入れることで、その言葉について説明をしているサイトを検索する、という方法です。
「あいまい検索」
似たような方法に「*(アスタリスク)」を使った検索があります。
私たちはこの記号をアスタリスクと呼びますが、検索のときは「ワイルドカード」という呼び方になります。これは、検索したいキーワードの一部がわからない時に検索する方法です。
文字列・全角・半角・、大文字・小文字など区別せずに検索できます。例えば、「▲▲*▲▲」や「▲▲*」、「*▲▲」のように、あいまいな部分があるときに使います。
私はこのワイルドカードの検索が便利でよく使っていますが、この検索の良いところは、インターネットだけではなく、日常のファイル検索などにも使えるところです。
たとえば、ワードの文書ファイルなんだけれど、ファイル名なんだっけ?……と思ってコンピューターの中から「ワードの文書」だけを検索したいとき、「*.docx」と検索をすると、ファイル名はなんだかわからない(あいまい)けれど、docx(ワードの文書の拡張子)がついているファイルを調べる、というような形になります。もう少し説明を続けましょう。
「検索期間の指定」
これは、2019年にGoogleが新たな検索コマンドとしてテストを開始した検索方法で、「before:」「after:」というコマンド(指示)を使います。
たとえば”生活before:2022” と検索すると、ライフスタイルというキーワードに関する2022年以前を、”生活 after:2022-04-01″ なら2022年4月1日以降を指定してキーワード検索をすることができます。
新型コロナウィルスの流行の感染状況によって生活がどう変わったか、などの検索をしたいときなどにも使えそうです。
「画像検索」
画像検索は、Googleの機能を使います。まず、Googleのサイト(https://www.google.com/)にアクセスします。画面右上に「画像」という表記があるのでそこをクリックするとGoogle画像検索(https://images.google.com/)に移動します。「画像で検索」アイコン 画像で検索 をクリックします。
カメラのマークが表示されるので、[画像のアップロード] をえらび、 [ファイルを選択] または [参照] をクリックします。パソコンやスマホ内の画像を選択します。すると、その画像や身の回りにあるものの詳細を調べることができます。
たとえば、理科の観察で植物の写真を撮影し、その写真を使ってその植物の情報や他の類似画像を検索するときなどに便利です。
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検索の方法はまだいろいろとありますが、前回や今回ご紹介したものだけでも授業にとりいれてみると、子ども達がたくさん考えたり、授業をふりかえったりすることができます。
たとえば「ANDやOR検索」は、算数(または数学)の集合の話につながりますし、「フレーズ検索」や「とは検索」、「あいまい検索」は短い文章やさまざまな言葉で知りたいことを伝える、国語に展開できます。
「期間の指定は」ひとつは時間の概念ということを考えるきっかけになりますし、Beforeといった英単語につなげると、英語が身近に感じられます。
また、インターネットにいつ投稿されたかを調べることで、ネットリテラシーの向上にもなります。最後の画像検索は、これはそのまま理科の授業で使えます。
授業の中、毎日の生活の中のちょっとしたタイミングに「じゃあパソコンで調べてみよう!」というチャンスがあると、「パソコンをツールとして使う」という目的に沿っていけるのではないでしょうか。
検索の仕方によって検索結果が違ってくることもリテラシー向上を促します。ぜひ、お試しください。
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現在、「教育」が「IT」でどのように変化するのかを定点観測するwebサイト【koedo】にも記事を掲載中です。