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ナレーションと技術革新
ナレーター、そしてMAミキサーの小枝です。
(このnoteは個人的な意見ですので、チラシ程度に留めてくださると嬉しいです。また、誤情報などないように気をつけてはいますが、間違いなどがありましたらご指摘して頂けると幸いです。)
今回はナレーション収録についてつらつらと記していきます。
ナレーション収録というと、ポストプロダクションに行って、防音されたブース内で高そうなマイクを使い、何やら大きな機材に繋げてDAWソフトに録音する、というのが今日のナレーション収録のイメージかと思います。編集ソフトやコントローラーによっては、高級外車が買えるような代物もあります。
ところが、パソコンが個人で所有出来るようになって以降、安く簡単に、そしてそういった高性能な機材やソフトが手に入りやすくなりました。
今まさに顕著なのは、宅録です。現在、宅録の案件で収入を得てるナレーターさんは少なくないかと思います。なるべく静かな環境で収録し、あとは音声ファイルをギガファイル便やファイアストレージといったサービスを利用してクライアントに納品すれば完了です。
技術革新 <スマホとUSBマイク>
宅録の設備というと、PCにマイクにオーディオインターフェース、接続するキャノンケーブル、フリーのオーディオ編集ソフト、そして設定…と意外と面倒くさいですよね。場所も意外と取ります。金額もクオリティをある程度重視するなら(パソコンを除外しても)トータル5万円以上は見積もった方がよいかと思います。
しかし、近年登場したUSBマイクの登場によってこの環境は変わりました。価格帯は様々ですが、性能も良くなり、スマホとUSBマイクさえあれば、手軽に収録が可能になります。場所もとらず、コンパクトですので、持ち運びにも便利。(iPhoneのライトニング対応のマイクもあります)
ある有名ナレーターさんは、録りなおしが発生した場合、近くのビジネスホテルなどに駆け込み、そこで2パターンほど収録して制作にデータを投げているという話を聞いたことがあります。
自分はこれは凄いことだと思っています。どんどんやって欲しい。ミキサーさんによっては「録音環境が違うので、前後のナレと音質が変わってます!そんなのでMIXできません!」という人もいると思います。その気持ちは分かります。
ただ、時間と費用、つまり効率を考えてみると、その方が仕事が早くすみますし、箱も長く抑えなくていいですから、制作にとっては料金も安くなります。クオリティを取るか、効率を重視するか。その辺りはトップが決めることですが、ナレーターとして、出来る選択肢を増やすことにこしたことはないかと思うのです。
次回は、収録したナレーション素材をMAはどういった処理をしているか、そしてその先は?というのをざっくり書いていきたいと思います。
何か気になるところがあればお気軽にご連絡下さい。質問もあればどうぞです。
小枝真也