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【イベントルポ】横浜こどもホスピス開所3周年オープンハウスイベント


「横浜こどもホスピス〜うみとそらのおうち」通称うみそら。病気とともにある子どもたちの家族や遺族の願いから生まれた、日本で2つ目のコミュニティ型こどもホスピス

2024年11月21日、横浜市金沢八景に位置する「横浜こどもホスピス〜うみとそらのおうち」が開所から3年目を迎えた。

認定NPO法人横浜こどもホスピスプロジェクトは、この節目にあたり3周年アニバーサリーイベントを企画。11月23日と24日には現地でオープンハウスイベントがおこなわれた。

会場では、施設利用者たちの姿をパネル写真で紹介する「うみそら写真展」をはじめ、利用児のハンドメイド商品が並ぶ「こどもマルシェ」、見晴らしのよい庭をステージとする演奏会など様々な企画が催され、多くの来訪者の姿が見られた。

「2021年の開所から3年が経ち、年々利用者が増えています。このようなオープンハウスイベントを開催することで地域の方々にもこどもホスピスの存在を知っていただけたら嬉しいです」(認定NPO法人横浜こどもホスピスプロジェクト代表理事・田川 尚登さん)

オープンハウスイベントは、施設の様子を実際に見学できる機会
壁いっぱいに飾られた利用者たちの1年分の写真
グリーフカフェのみなさん

利用者家族やうみそらのサポーター、地域住民など多くの人々が集い、和やかな雰囲気のうみそら。交流フロアで歓談する人や、2階の家族風呂を興味深く見学する人、親子三世代で訪れている人もいた。庭の大型ブランコを遊びたそうに眺める小学生くらいの子どもの姿もあった。

うみそらの次なる展望は、地域の子どもたちにもこどもホスピスの存在を知ってもらうことだ。

「ドイツの子どもホスピスを視察した際、現地の公園にいた子どもが『僕の街の自慢は、子どもホスピスがあることだよ』と言っていました。こどもホスピスが地域の中に根付き、そこに住まう子どもたちにも当たり前に知られている社会。まさにこれが私たちの目指すところです」(田川さん)

2024年11月には、田川さんたちが制作したこどもホスピスの絵本冊子『こどもホスピスってなぁに?』が発行された。近隣中学校の美術部の生徒にイラストを描いてもらい、こどもホスピスがどんな場所であるのかをやさしい言葉で綴った一冊だ。

冊子は12月以降、横浜市金沢区内の小学校の全校生徒に配布される予定である。こどもホスピスの利用児と同年代の子どもたちは、この冊子を手に取り何を思うのだろうか。

(取材・撮影/佐藤愛美)

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