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洋楽ボカロP始動

歌詞が苦手

ハンドル名で「P」を名乗っていながら、実はほとんどボカロ曲を作っていない。
理由はとっても簡単。
歌詞が書けない💦

5年前にiPadに初音ミクをお迎えしてから、何曲か挑戦したことはある。
できたのは説明過剰なマニュアルか、他愛のない童謡のようなものばかり。
自分の心に響くような歌詞が作れない。

世の中のボカロ曲やJ-POPを聴くと、胸が熱くなるような良い歌詞がたくさんある。情景が眼に浮かぶ。カッコいい。素敵だ。
うーん、なんでこんな素晴らしい歌詞が作れるんだろう。
自分で作ろうとすると、なんで筆が全然進まないんだろう。

歌詞が書けない理由

「作詞少女」という本を読んで、なんとなくわかってきた。

歌詞は歌に載せるための言葉なので、独自のリズムやメロディ感がある。
ラップみたいなものだ。
単に思ったことを並べたポエムの様な詩から、歌詞を作るのは難しい。

それと、もうひとつ。
自分には、歌詞を創造する決定的な何かがない様なのだ。

情景から創造する力

たとえば名探偵コナンで、「崖から落ちそうになる和葉の手を、平次が必死に掴んでいる」シーンを思い浮かべてみよう。(ものすごくベタ😅)

アニメファンなら観る前からだいたいイメージがつく。
漫画家だったら、もうコマ割りもセリフも頭に浮かぶに違いない。
小説家も緊迫感のある描写が頭に浮かぶに違いない。もしかしたら、そこに至るプロットや、壮大な舞台設定まで浮かんでいるかもしれない。

自分なら、緊迫感のあるシネマティックな楽曲が浮かんでくる。(おお、もう作りたくなってきた)

作詞家も、きっとそんな情景を表現する「うたの言葉」が浮かんでくるのだろう。
倉木麻衣が作ると思ったら、(自分でも)出来上がりのうたの雰囲気はなんとなく想像できる。

でも、いざ自分が倉木麻衣になろうと思うと、なにも言葉が出てこない。
サビで使う言葉すらイメージできない。
そもそもシーンを、感情を、どうやって「説明」すればいいんだ?

イメージの出産

自分の場合、体内に産まれてくる音楽を外に取り出すような感覚で曲を作っている。(まるで出産のようだ)
漫画を描く人に聞いても、だいたい同じような感じらしい。体内に漫画がもう産まれていて、それがペンを通して外に出てくる。
小説家に至っては、勝手に筆から物語が産まれてくる人もいる。

イメージは、最初から体の中に、音楽や漫画やイラストや文章の形で在る。
創作活動は、それを体外に出産することだ。

自分は、そもそもイメージが「音韻とリズムを持つ歌詞」として体内に発生してない。

なぜ発生しないのか?

たぶんインプットした日本語の歌が圧倒的に少ないのだろう。

自分は洋楽畑で育った。
中学生の頃、カーペンターズから初めてアメリカントップチャートを3年ほど全部聴いていた。
朝から晩までシャワーのように洋楽を聴いた。
その後もプログレ、ロック、民族音楽フォークと色々聴いてきた。

日本語の歌は、こんなにたくさんインプットしていない。絶対二桁は違う。
何かわからないけど、日本語の歌詞を体内に発生させるには蓄積がたりないようだ。

そして、いま作っている曲も、歌詞こそないけど全て洋楽系だ。
洋楽のメロディで、洋楽のリズムだ。
自分のメロディに合う日本語がつながらない。

じゃ、もしかして

もしかしたら英語の歌なら作れるかも!😃

実は仕事でインド人とかとよくチャットしている。
ラフでてきとーな勢いだけの英語は使っている。 yeah!

作るつもりで洋楽を歌詞を読みながら聴いてみると、韻を踏んだり気の利いた歌詞は意外に作っていない。単語も簡単なものばかり(びっくり)
ロックなんか文法もかなり適当だ。

もうひとついいことに気がついた。
自分がよく使うフレーズは洋楽系なので、同じリズムに合う定番歌詞フレーズがあるのだ。「あい、らーびゅー」とか。

これはやってみる価値がある。

洋楽を作ってみる

たまたま「夏休みアレンジ祭」の原曲を作る機会に恵まれた。(アレンジ祭については別途またー)

1:30以内なら何を作ってもいいので、試しに「アレンジ祭のCMソング」というコンセプトで作ってみよう。

イメージは「アレンジ祭においでよ、楽しいよ」である。
曲テーマがはっきりしているので、入門編としては楽だ。

歌は、Synthesizer V の弦巻マキ(English)さんに歌ってもらう。
ちゃんとお金払った!

「ひぁうぃごぅとぅじ、あれんじふぇすてぃばる」
あ、リズムに歌詞が乗る。メロディが産まれる。これは作れるかも

メロディを作りながら、それっぽい英語文を並べていく。てきとーに。
困ったら、Yeah をいれればいいのだ。

この時に役立ったのが、インド人との会話と、これまでに何十年も膨大に聴いた洋楽の記憶ストック。
どんなフレーズでも、なんとなーく使える単語が思い浮かぶ。

洋楽を作れた

ここちよテンポに合わせて、なんちゃって歌詞を付けたら、まとまった。
それにしても弦巻マキさんの発音は素敵だ。
「ロマンス」を「ろぅまぁあ〜んす」と歌ってくれた時は感動した。

こちらが、久しぶりのボカロ曲であり、はじめての洋楽!

うん、光は見えた。
洋楽系ボカロPとしての活動を進めてみよう。

長文をお読みいただき、どうもありがとうございました。








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