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【コドモエホン Q&A】Q.どんな能力が身に付きますか?

Q.どんな能力が身に付きますか?

A.「物語を思い描く力」が身に付きます。

子どもたちと絵本をつくる活動をしていると、よくこんなことを言われます。
・創造力(Creativity)がつきますね。
たしかに、子どもたちは何もない所からキャラクターを、物語を生み出すので、創造力がつくかもしれません。

・想像力(Imagination)が育まれますね
子どもたちは、出来上がったストーリーを読み聞かせされた時、その状況を頭の中で何度も何度も想像します。そしてその想像を、絵(イラスト)として表現をします。想像力もつくかもしれません。

・自己肯定感があがる
絵本をつくった子どもたちは、自信満々です。とくに、しっかりと製本された絵本を手に取った時の顔は、なかなかの顔をしています。お父さんやお母さんに「これ、ぼくがつくったんだ!」と自慢気に言う姿。自己肯定感があがるかもしれませんね。

このようなことを、保護者の方、保育園や幼稚園の先生、そして、幼児教育の専門家の方から言われるのですが、私自身はよく分かっていません。

コドモエホンは、私が自分の子どもたちと遊び半分でつくり始めたものです。たいして何も考えずに始めたのです。子どもの能力を上げたいとか、考えて始めたのではありません。ただ単純に、子どもたちと絵本をつくっていると楽しいので、続けていたのです。

そのうち、色んな方から「創造力がつくね」とか「想像力が育まれるね」ということを言われるたびに、コドモエホンのやり方について考え直しました。

創造力も想像力も「チカラ」です。どんなにその能力が強くなったとしても、使い方を間違えてしまえば、子どもたちの人生にとってマイナスになってしまいます。自己肯定感もそうです。自己肯定感が強すぎて「この子、ダイジョブかいな??」と思うことも度々あります。


チカラは使い方次第ですね。

コドモエホンをつくることで創造力や想像力が育まれるとして、それを有効に、子どもたちの人生にとってプラスに働くようにするにはどうしたらいいのか考えました。そこで、子どもたちとストーリーを生み出す際、ヒーローズジャーニーを取り入れることにしました。

ヒーローズジャーニーとは、簡単にいうと、「良いこともあるけど、悪いこともある。悪いことがあったとしても、それを乗り越えたら次がある。」です。※簡単に言い過ぎましたね。これに関しては専門家がいっぱいいるので、そちらの書籍をお読みください。。

子どもたちが生み出したキャラクターがストーリーを進む時、私は何度も何度も、そのキャラクターにトラブルや困難を与えます。その度、子どもたちはすごい創造力で乗り越えていくのです。コドモエホンをつくると、何度もコドモエホンをつくっていると、分かることがあります。「分かる」というよりも「体感する」と言った方がいいかもしれません。物語を体感するのです。

物語は、まっすぐ目的地に、目標に向かって進むことはありません。良いことがあって、悪いことがあって。でもその悪いことのおかげで次に行けて、そしてまた。。これを繰り返すのが物語だと。
子どもたちが生み出したキャラクターは、子どもたち自身なのです。そして良いことも、悪いことも、その解決方法も、すべてを生み出すのも、子どもたちなのです。子どもたちはこれから進む人生を、コドモエホンづくりを通して疑似体験しながら、これから生きていく上で絶対に必要な「物語を思い描く力」を育んでいるのです。

未来なんて、どうなるか分かりません。いま学んでいる知識が、経験が役に立つかどうか、誰も保証はしてくれません。そんな中でも「物語を思い描く力」は必要なのです。

ですので、「コドモエホンをつくると、どんな能力が身に付きますか?」と聞かれたら、私は「物語を思い描く力」とお応えしています。



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