#9.カエルを「孵す還す」
1か月半、家で育ててきたオタマジャクシが、いよいよカエルになり、
もう、お手製のボーロ餌では栄養が足りなくなってきたし、自然環境に触れずに一生を終えてしまうのは気の毒なので、元いた公園の池に、還すことにした。
息子に提案したところ
「いやーーーーー!」と、涙を流しながらお返事。そうだよね、今までずっと可愛がってお世話もしてきたから、愛着あるよね。
「なんでかえすの?」
と聞かれたので、「もう虫とか、生きてる餌を食べないと、お腹が減って死んじゃうんだよ」と答えると、
「ほかは?」「ほかは?」と
10回ほど疑問を投げかけられ、度、「広いおそとを知ってみたいから」「陽の光を浴びたいから」「マイナスイオンに癒されたいから」…というような、禅問答を繰り返す。
結果、「オタマジャクシの時期は、年に数回あるから、一旦今回のカエルさんは還して、また新しいオタマジャクシを探しに行こう!」という解で納得してくれた。
ジップロックスクリューに移管して
→幼稚園がえりに公園に行き→池の流れの緩やかなスポットを見つけ…
イザ放流!
カエル自らの力で、再び大地に戻るまで、ジッと2人で待ってた。まるでそれは、巣立ちの儀式。40分後、ぶじ力強くピョンと飛び出していった。
初めての惜別。
さて、また、どんな動物のお友達ができるだろうか。未來の出会いに向けて、こんな虫カゴを携えとくと、いいかもしれないな。