赤ちゃんの反射反応を見る
花の盛りとすっかり春ですね。姿は見えないけれど、里山では早朝からホトトギスが鳴き、梅には蜜を吸いにきたメジロが飛んでいます。田舎に来て約1ヶ月が経過しましたが静かでいいですね。
吾子はというと、視界はまだ白黒世界。早朝の硝子障子から溢れる淡くキラキラする光を、それこそキラキラした目でじっと見て、空腹に気づくまで泣かずに静かにしています。
今回は計画準備2で書いた”観察したい反射反応”で生後すぐに見れるものを観察しました。
1. ギャラン反射
吾子はうまく反応しません。消失までまだ数ヶ月あるので、もう少し首が安定してから再度試そうと思います。プリっとお尻を動かすキュートな姿をみたいですねw
追記 5/26
ソファーの肘掛け部分に腹ばいに乗せて、背中から腰にかけて指で撫でる。プリッ!とした勢いはないけど、たしかに右側を撫でれば右へ、左側を撫でれば左へお尻が動く。もっと勢いあるプリッ!とした勢いが見れたらかわいいだろうなぁ。
2. 歩行反射
吾子の両脇と頭を支えて前かがみにして地面に足をつける・・・片足だけ前に出した!次の一歩は・・・と数秒待ちましたが出ませんでした。私達と吾子にとっては小さな一歩でも、人類にとっては大きな一歩の証左。脊椎動物において、唯一の直立二足歩行という快挙をなし、その歩行を生まれながらに保持している証なのです。
※脊椎に対して大腿骨が垂直にできるのは人間だけ。ペンギンやカンガルーは二足歩行だけれど人間とは骨格が異なる。彼らは人にすると空気椅子みたいな姿勢で歩いている。
3. 手掌把握反射/足底把握反射
掌や足裏に指を持っていくときゅっとかわいく握り込んでくれます。その可愛さとは裏腹に、どちらも力強くて指をひいても放してくれません。万力とは言いすぎですが、ろくに動き回れないのに握力だけは優れています。我々が約120万年前に体毛をなくす選択をする以前は、母親にしがみつくことが非常に重要な能力だったのでしょう。
しかじか、外側の小指と人指し指が中指と薬指より折りたたまれる赤ちゃんの半開きの時の手、仏さんの手みたいなカタチをして美しいですね。
さて、握り込み方ですが親指を握り込み方が左右で違う・・・数日見てると左右で癖があるのではなく定まっていないようです。筋肉や神経系が未発達で、まだ指をうまく操作できないんでしょうね。だから握り込み方もまだしっちゃかめっちゃかなんだと思います。
赤ちゃんの足は柔らかいですね・・・調べてみると踵と足首の骨以外はまだ小さく軟骨状で、骨と骨の間を脂肪が埋めているそうです。軟骨は徐々に大きくなり、3歳頃から骨化が始まって10歳頃に成人の足に近くなり、18歳頃にようやく大人と同じになるそうです。そんなに時間がかかっていたとはびっくりですね!詳しく知りたい方は日本学校保健会の『子供の足の健康のしおり』の第一章をご参考ください。
4. モロ反射
光や音、急激な動きがあったさいにびっくりした!とコントばりに両手を広げて抱きつくような反応を示す動作がモロ反射です。毎回、驚かせてごめんごめんと思いつつ、脳神経系が正常に機能しているなと安心もしています。
5. 探索反射/吸啜反射
口に近いほっぺに哺乳瓶の乳首を当てると顔をそちらに向けて哺乳瓶の乳首をくわえ込みます。そのまま舌をうまく使って哺乳を促しミルクを喉に流しこんでいきます。
ふと思い出されるのは飼っていた愛犬。興奮すると目がイッてる状態になりますが、吾子も同じ気迫を感じます。ミルクを求めて口を開けて探し回り、両腕をあげてミルクは何処へいった?よこせ!!とばかりにジェスチャーしてきます(笑
吸啜反射って本当に反射なんだなと思うのは、ミルクを飲んでる途中で赤ちゃんが寝てしまっても飲み続けるんですよね。ゴホっとむせちゃうのに、寝たまま飲み続ける(苦笑
ちなみに赤ちゃんは味覚センサーである味蕾が大人の1.3倍あり、薄味であっても敏感に反応します。味もわかっていて甘味や旨味は笑顔ですが、腐敗を感じる酸味や毒物を想起する苦味は嫌な顔をします。驚きなのは、赤ちゃんはほっぺでも味を知覚することができるそうです。今後、試しに吾子のほっぺ実験してみたいと思います。