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言葉の大切さと”いま”の大切さ ーにほんごー

 ひさしぶりのブログです。
不器用なので、色々重なると、時間配分が苦手になります。

 昨日、名古屋は雪が舞っていました。立春後の雪は珍しくなく、3月中頃だというのに、子どもたちが通う学校の卒業式はかなりの雪が降りました。
立春後の雪 春雪といいます。

 そして今朝、ぼたぼたと雪が降っていました。今日のこの時間まで、
空は晴れたり、曇ったり、降ったり、やんだりと忙しそうです。
ホレおばさんが、やれやれと汗をかいていることでしょう。

季寄 せ  山本健吉編  文藝春秋

 お正月すぎから、友人との手紙のやりとりに、必ず俳句や詩が入るようになりました。最近は週に1度のペースで手紙が往来します。
 
 返歌続きです。
舞う雪を見て、季語集を取り出し、改めて気づきました。
立春過ぎたから、冬ではなく、すでに”春”なんです。

 春の季寄せを見ると楽しいです。
初春のいまは、「薄氷、寒明、いぬふぐり、春北風、春の雪、淡雪、班雪・・・・」
季語を見てるだけでも心が躍ります。

 友人に送ったのは、
   春雪三日祭の如く過ぎにけり 波郷

 今は晴れてますが、遠くまでは黒くてどっしりとした雪雲があります。三日は降り続かないかもしれませんが、でも近年まれに見る降り方をしています。

にほんご   福音館書店

 安野光雅さんや谷川俊太郎さんたちが1年生の教科書として、真剣に考えて作った本『にほんご』の中に、俳句はなにがあるかな、と開いてみると、

  うまそうな ゆきがふうわり ふわりかな 小林一茶 

 三句のうち、ひとつが与謝野蕪村。もう一句も小林一茶でした。

 先日、うちの文庫に通っていた2歳の女の子が、おちてくる雪を、口をあけて一生懸命キャッチしている動画が、おかあさまから届きました。その子はおいしい、おいしいとと言って食べてるのです。まさに一茶の句です。
 今日、文庫に本の入れ替えに来た子も、雪を捕まえようとしていました。子どもの行動って、純粋で美しいですね。


  名月を 取ってくれろと 泣く子かな

  秋風や むしりたがりし 赤い花

 どちらも小林一茶が、かわいがった娘”さと”のことを詠んだものです。
子どもというものを、これほど表現しているのはないのではないでしょうか。

 この『にほんご』の”あとがき”がたまらなくいいんです。編集委員を代表して谷川俊太郎さんが書かれている6つのこと。ぜひ、ここを世の中の”せんせい”と呼ばれている人全員にしかと読んでいただきたいと思います。

 少しだけ紹介すると、「読み」「書く」ことより、「話す」「聞く」を先行させてること。
 言葉を知識という考えよりも、自分と他人との間の関係をつくる行動のひとつとしてとらえていること。
次の言葉はそのまま引用します。考えさせれる一文です。

この「教科書」が直接用いられる代わりに、一人の教師の心と体にいくばくかの影響を与えることのほうを、むしろ望んでいるかもしれません。

 この”影響”の意味をどうか考えてほしいと思います。

 2月に入ると、あちこちで、新一年生を迎えるために、”ことば”や”すうじ”を意識した絵本を家の中にわかりやすく本棚においたり、ちょっと背伸びした絵本がずらっと並ぶ書棚の投稿も見かけるようになりますが、

 例えば、こういうことです。
あなたは新卒で社会人1年生になろうとしています。心配した親は、励ましもかねて

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 好印象のセットアップ

 こんなタイトルが家に帰ったら、テーブルに並べられていたらどう思うでしょうか。タイトルのダサさは別として、具体的にこんな内容なんです。わたしならたぶん、ぶん投げます。そして怒っていることでしょう。
 でも、小学校の新一年生は、怒れるほどの経験も知識もなく、なんだかわかんないけどと、あることを受け入れる子もいるでしょう。しかし、なかには見向きもしない、なかなかな将来有望株もいるかもしれません。

 それと、絶対禁句は「あなた4月から一年生でしょう!」です。幼稚園に上がる子も一緒です。中学生も高校生もです。(これはあなたお兄ちゃん(またはお姉ちゃん)になるんでしょう。もNG)

 二月にもなると、幼稚園でも保育園でも卒園の準備が始まり、嫌でも、ここから出るんだを実感しています。そこに追い打ちをかけてはいけません。平気そうな顔をしていても、それは本当に平気かはわかりません。

 入園したての頃、うちの子平気なんですと言ってたのは最初だけで、平気そうな顔をしていた子に限って、GW明け頃から、思い出したかのように部屋に入るのを嫌がるようになってました。小学校でもそう。この時期からあんまり言われて、ちゃんとしなきゃと思う、そして守ってちゃんとしてきた子に限って、ふつふつふつふつと、不満を教室で放つようになります。その不満は、すぐに出る子もいれば、やはり忘れた頃にやってくる場合もあるでしょう。

 やだわ、脅されてる、そう思ったかもしれません。
そうです、わたしは、脅してるのです。そうならなかったからラッキーぐらいに聞いておいてください。

 でも、詰めに詰めて成長してきた子の爆発ぶりはすさまじいものだったと、5人の子育てで通ってきた学校の年数分、見てきた歴史を振り返っても、やはりすさまじいものだったと思います。

 何が言いたいかというと、そんなに先回りしなくても、教室で学ぶタイミングで、どうしてもというなら、そのタイミングをほんの少し早くしたぐらいで、教育的なことを”教える”のは十分ですと伝えたいのです。

 大事なことは、”いま”を大切に生活することです。卒園までは、卒園のために必要なことだけを一生懸命すればいいと思います。春休みになったら、ゆっくり、ゆっくり準備すればいいのです。

 先回りをしすぎると、子どもは自分で考えることを忘れてしまいます。
ここ、とても大事なことです。

自分で考える子にしないと。


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