医局員の人数は多いほうが何かとよい。
COVID19 患者を受け入れると、入院患者やスタッフの感染リスクも高まり、集団発症した場合は外来閉鎖などを余儀なくされる。また病床の制限もあり予定入院や手術などの制限も課される。感染患者に使用した機器の管理なども面倒だ。
そんな中でも社会インフラを担う、ある意味貧乏くじを引かされている病院というのはあるもので、例えば何某医療センター(YOSHIKI さんや浜崎あゆみさんが寄付をしてくれたとのことでしたね)であり、例えば当方の母校の大学附属病院である。
そんな大学病院の診療は、大学病院に正式に雇用された医員と、不足分は大学院生によって補われている。
こと大学院生に関しては、労災も下りないような立場で無給で働かされてきたという歴史もあるようだが、昨今では無給医問題として社会問題に取り上げられるようになって対応も変わってきているようだ。
当方の所属している医局は所属している医師の人数が多い。そのため大学勤務の医員も多く、おかげ様で大学院生は大学勤務の診療をしないで済んでいる。3か月に2回ほど、教授回診及びカンファレンス中の病棟当番を数時間やるという勤務をするが、クリニカルアシスタントという立場となり時間給1,500円ばかりで労災も対象のようである。
これはかなり恵まれている方であり、当方の知る院生からの一次情報だと、大学勤務の医員が足りないため大学院生も病棟で入院患者をもったり外来をしたりという勤務をさせられて研究もなかなかできないという話を聞く。今回の COVID19 に際しても、病棟患者を持つように駆り出されたり、PCR 検査を手伝うように駆り出されたり、発熱外来に駆り出されたりしているようである。
医局ネットワークがあるからこそ、対応困難に追い込まれた病院のヘルプとして医局員が派遣されることもあるし、私個人としては、医局という制度は基本的に是であると考えている。(地域インフラとしての医療を支えていく使命感というものを一応もっているので笑)
しかしまあ、そんなことを言えるのも、やはり医局人数も多くて相対的に恵まれた環境にあるからなんだろうとは思います。所詮はポジショントークですね。医者にありがちなやつ。
100年に一度のレベルのイベントとはいえ、事態が収束する暁には、医局勤務や大学院進学という路線が若い医者にとってより一層魅力的ではなくなるんだろうなとは思うわけである。
やはり人材は宝なので、これから大学院進学を考えている方は少なくとも医局員数が多いところに行ってみてはどうだろうか。(とりあえずの締め)