洛陽の関林と洛陽老街。
土曜日の朝に洛陽に到着し、一直線に向かった龍門石窟をひととおり見学。龍門石窟を出たところにある食堂で一息ついているあいだに雨足がやや強くなってきました。
しかし、なにぶん1泊2日の弾丸旅行。のんびり雨宿りをして過ごす余裕もないので、タクシーを探し、次の目的地の関林に向かいます。
関林
三国志の英雄で、武神でもあり財神でもある関羽を祀る関廟は世界各地にありますが、洛陽の関林は世界三大関廟とも称されます。
門をくぐると、関羽の代名詞、赤兎馬と青龍円月刀が出迎えてくれます。
さて、樊城の戦いに敗れて呉に討たれた関羽の首が、まわりまわって魏の曹操により葬られたのがこの洛陽の関林。
奥に進むと、その首塚があります。
首塚は小高い丘になっており、荘厳な雰囲気。ただのお墓ではなく、手厚く埋葬されたことがわかります。
ハイアットプレイス洛陽
関林を見終えたところで、今回の旅の宿である「ハイアットプレイス洛陽」へ。
普段、よほどのことがなければ現地の安宿か民泊を選びます。しかし、新型コロナウイルスの影響で、洛陽のお隣、河南省の省都の鄭州では外国人が一切宿泊できないという噂を耳にしたため、万全を期して外国人慣れしているであろう外資系のホテルにしました。
念には念を、事前に電話で受入可能であることを確認していたものの、いざ現地に着いたらやっぱりダメということが往々にしてあるので、実際にチェックインを済ませるまでは気を許せません。
が、幸い、健康コードすら提示せずにさくっとチェックインできました。
隋唐洛陽城
ホテルでひと休みしたら、次は随唐洛陽城へ。
随唐洛陽城は洛陽を都とした随と唐の文化をモチーフにしたテーマパークです。同じ河南省の古都、開封にも似たようなテーマパークがありました。
洛陽の街は地下鉄工事の真っ最中。車線の制限で大渋滞のなか、路線バスで1時間以上かけてたどりついた隋唐洛陽城ですが、ここでまさかの外国人お断り。
正確に書くと、感染対策のためにチケットの窓口での販売は停止、代わりに入口に掲げられたQRコードを読んでオンラインで購入しなければならないのですが、購入画面で中国の身分証番号の入力が必須。窓口に係員はいるので対面販売してくれと粘ってみたものの、オンラインでしか売らないの一点張り。あなた、いったい何のために窓口にいるのでしょうか。
ここまで来てホテルに空しく引きかえすのも癪だし、ついでに小腹も空いてきたので、夕食を求め、約2km離れた洛陽老街まで小雨のなかとぼとぼ歩くことにしました。
洛陽老街
老街というので古びた街並みかと思いきや、ずいぶん立派な門がお出迎えしてくれます。洛陽老街が建設されたのは3000年以上前の周の時代ですが、この麗景門は比較的最近になって再建されたものです。
城内は観光客であふれています。立ちならぶお店や屋台をかきわけ、ぼくが向かうのは洛陽名物の不翻湯。
たっぷりの野菜に牛肉、揚げ団子が入ったスープ。これに焼餅と呼ばれるパンをちぎってスープを吸わせていただきます。
お腹を満たしたところでさらに老街を進むと、そこは、小さな屋台が左右に延々と軒を連ねた、台湾の夜市を彷彿とさせる空間でした。
いまや気軽に訪れるのも難しい台湾の夜市、そしてこの密な風景。どことなく感傷的になりながら、洛陽の夜、そしてぼくの春秋サブスクチャレンジ第1回は終わりました。