寧夏を予習する。
春秋サブスクチャレンジ第2弾、この週末は寧夏回族自治区の銀川を旅行します。でも、正直、寧夏の予備知識はほぼゼロ。せっかくの寧夏旅行を思いっきり楽しむため、この場を借りて寧夏をほんのちょっとだけ予習します。
寧夏回族自治区
寧夏回族自治区は、中国に5つある自治区のうちのひとつです。残りはチベット自治区、新疆ウイグル自治区、内モンゴル自治区、広西チワン族自治区。それぞれに独自色が強い自治区のなか、中国の西北に位置する寧夏回族自治区は、面積も小さく、端的に地味と称されがちな地域ではあります。
今回予習のために参照したのは、主にウィキペディアと中国版のロンリープラネットです。ロンリープラネットは甘粛省と寧夏回族自治区が合冊になっており、かつ寧夏はその3分の1を占めるに過ぎないあたり、そんなところからも地味さが垣間見えます。
ちなみに、寧夏回族自治区と有効協定を結んでいるのが島根県で、寧夏回族自治区の首府の銀川市の友好都市も島根県の松江市。ルーツが島根にあるぼくはどことなく親近感を抱かずにはいられません。
回族
寧夏回族自治区の「回族」とは、中国の民族政策の一環としての「民族識別工作」の際にムスリムを少数民族の「回族」と認定したものです。当時はイスラム教徒であった回族も、幾世代か経たいまは、ムスリムでない回族がいたりムスリムなのに回族でない民族がいたりとやや複雑な模様。
自治区の人口の3分の1を回族が占め、それだけにムスリムならではの美食に出会えそうです。ミネラルたっぷりの寧夏の牧草を食んで育った羊を煮込んだ「手抓羊肉」や、そのモツをふんだんに使った「羊雑砕」が名物。中国に来るまで羊が苦手、いまでも串焼き以外は好んで食べようとはしないぼくでも、寧夏で何かに目覚めそうな予感があります。
西夏王朝
寧夏と不可分なのが、西夏。世界史に疎いぼくはピンと来なかったのですが、宋の時代、西域で勢力をふるっていた王国です。11世紀半ばに興慶、現在の銀川で建国され、13世紀半ばにモンゴルに滅ぼされるまで独自の地位を保っていました。
そんな銀川の目玉はやはり西夏王陵。銀川市の西に位置する西夏時代の遺跡で、現代までわずかながらに残された西夏王朝の歴史に触れるのが定番の楽しみかたのようです。
砂漠
銀川市のお隣である中衛市は、中国で4番目に広いトングリ砂漠の南端に位置します。砂漠も砂丘も未経験のぼくは、今回、中衛市の沙坡頭をツアーで訪れる予定です。銀川市から片道3時間かけての旅程ですが、羊肉にそこまで心躍らされないぼくにとって、今回一番の楽しみでもあります。
さて、ただ事実を羅列しただけですが、それだけでも未知なる寧夏への期待はずいぶん膨らみました。これからもこの調子で毎回予習していこう。